研究課題/領域番号 |
63570917
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山木 昌雄 広島大学, 歯学部, 教授 (00034166)
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研究分担者 |
平 雅之 広島大学, 歯学部, 助手 (60179398)
若狭 邦男 広島大学, 歯学部, 助教授 (00136095)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光重合レジン / コンポジットレジン / 重合開始剤 / カンファーキノン |
研究概要 |
光重合型コンポジットレジンの重合挙動を解明する目的で市販品及び試作Bis-GMA系レジンについて特に光エネルギーとの関連性から検討を行ない、以下のような研究成果をえた。すなわち、 1.市販光重合型コンポジットレジンの重合深さは、特定波長領域の放射エネルギーならびに照射時間との間に対数関数的関係が認められた。 2.市販光照射器は、製品によって異なった波長特性を有し、その分布のピークが長波長側(530nm)にあるものでは、照度に対して放射エネルギーが小さく、逆にピークが短波長側(470nm)にあるものでは、照度に対して放射エネルギーが大きい傾向がみられた。 3.光増減剤(Camphorquinone)に対する還元剤として、脂肪属アミン系のDimethylaminoethyl methacrylate, Diethylaminoethyl methacrylate,ケトン系Michler's ketoneを使用した場合、その重合有効波長域が420〜550nmであるのに対して、芳香族アミン系のDimethyl-P-toluidineを使用した場合は、重合有効波長域が420〜610nmと広く、光重合時の活性化エネルギーも前者が3.4〜5.4Kcal/molであるのに、1.7Kcal/molと小さい値を示し、重合性が良好であった。 4.試作プラスチックファイバーを経た可視光線は、従来のグラスファイバーのものよりも放射エネルギーが増大し、最も良好なものでは、その差が84.6mw/cm^2であった。またファイバーの直径が1.0^<mm>のものがエネルギー量が最大を示し、重合性に関しても、グラスファイバーより有効であった。 以上の結果より、光重合型コンポジットレジンの重合性は、照射器の波長特性、殊にその放射エネルギーに大きく依存すると共に、還元剤の種類や光照射伝導系のコンダクターの材質などと密接な関連性のあることが判明した。
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