研究課題/領域番号 |
63570919
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東日本学園大学 |
研究代表者 |
荒木 吉馬 東日本学園大学, 歯学部, 助教授 (20005036)
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研究分担者 |
山根 由朗 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (60133245)
大野 弘機 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (70018430)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 印象材 / 自動練和 |
研究概要 |
付加型シリコーンゴム印象材の自動練和を、従来の方式に比べて、より効率よく行うことができるよう次の2点からその改善を試みた。第1点は、従来の自動練和用ミクシングチップの構造を改良することであり、第2点は、印象材そのものを従来の2ペースト型から、ペースト1液剤型にし、これを練和する方式を開発することである。両者とも新しく考案した方法で自動練和を行い、その印象材硬化体のヤング率、応力緩和特性および硬化反応率(赤外線吸収スペクトルによるビニル基の定量)を測定することにより、それぞれの練和の効率を評価した。 第1の方式では、ペーストの粘性流動を考慮して、2つのペーストがミクシングチップ内で最初に混じり合う位置で等量ずつ混合され、ついでその混合物が同程度の混合状態のペーストに等しく2分され、さらにその先でそれらが均等に混合するように、ペーストの流速を制御するチップ内のブレードの配置等を改良した。その結果、このチップで練和した硬化体のヤング率および応力緩和特性は、従来のチップの1/2〜2/3の長さでもって、従来のチップによる練和物と同程度であった。また、反応率においても、従来のものは、1/2の長さで約65%、全長で約80%であるのに対し、本チップでは、1/2の長さで約80%となり、練和の効率が顕著に改善された。 第2の方式は、ビニルシリコーンポリマー(分子量4万)と水素化シリコーンポリマー(同2500)とを官能基比にして1対3に混合し、さらにフィラーを50%加えたペーストと、白金錯体触媒液とを用い、印象用シリンジとマイクロシリンジとを組み合わせた試作自動練和器具にて、練和を行った。その結果、その硬化体のヤング率および応力緩和特性は良好であり、反応率は80%以上と2ペースト型以上の成積であった。ただし、器具の実用性の向上が今後の検討課題である。
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