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Nd-YAGレーザーの発癌過程に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 63570948
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 外科・放射線系歯学
研究機関東京医科大学

研究代表者

内田 安信  東京医科大学, 医学部, 教授 (20074487)

研究分担者 工藤 泰一  東京医科大学, 医学部, 講師 (60142460)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードNd-YAGレーザー / 発癌 / ジメチルベンズアントラセン / 前癌病変
研究概要

発癌剤ジメチルベンズアントラセン(以下DMBA)を舌側縁に12週間塗布したハムスターの同部に、Nd-YAGレーザー(以下レーザー)を照射したA群では実験開始後28週目において28%の発癌がみられた。これに対し同様のDMBA塗布処置後、鉗子による切除を施したB群では、14%の発癌がみられ。また同様の塗布処置後、そのまま放置したC群では10%の発癌がみられた。12週間のDMBA処理終了時の組織変化を検討するため、その時点で舌を採取したD群では軽度の上皮性異型が5%にみられるのみで、その他に前癌性あるいは癌性変化を認めなかった。
Berenblumの発癌2段階説以来、反復される機械的損傷が発癌のプロモーターとなり得ることは既に認められており、また一回の創傷にもプロモーターとしての可能性があることを示唆する報告もある。一方、臨床的にはレーザーの桁野への不十分な照射が腫瘍の再発、増殖を促す可能性を示唆した報告などが見受けられる。本実験系は、イニシエーション過程とプロモーション過程から成る2段階発癌とは若干異なるため、レーザーによる創傷が厳密な意味で発癌のプロモーターであるとはいえないが、何らかの癌化促進の影響をもつことが考えられた。動物の発癌モデルをそのまま臨床にあてはめることは困難な点もあり、また口腔に生じる種々の前癌病変のmalignant potentialの程度は様々で、一概には言えないが、前癌状態にある組織に対して高出力レーザーを照射する際には、不完全な照射はある条件下では癌化促進に働く場合があることを念頭に置く必要があると考えられた。
今後、この影響が、レーザーのもつ種々の作用のうちどの作用に起因するものかを検討していく予定である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小川純: 日本レーザー医学会誌. 8. 91-92 (1987)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 小川純: 日本レーザー医学会誌. 9. 287-290 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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