研究課題/領域番号 |
63571028
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
町田 良治 星薬科大学, 薬学部, 助教授 (00061292)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 水溶性高分子圧縮成形体 / 粘膜付着性 / 吸水性 / 粘膜モデル / 粘膜付着機構 |
研究概要 |
1.モデル膜の調製:水溶性高分子の圧縮成形体(直径13mm)の粘膜付着力を測定するためのモデル膜を2種考案し検討した。内径20mm、高さ15mmの塩化ビニル製リング内に2%寒天ゲル層を形成させる際、ニトロセルロース系メンブランフィルターを表面に固定した系と、同様のリング内に4%ゼラチンゲルを形成させた後ホルマリンで1時間架橋させた系で、いずれもほぼ均質なものを繰り返し調製し得ることが確認できた。 2.モデル膜への付着性の測定:上記の2種のモデル膜を用い、富士理化工業製レオメーターに取り付け、ヒドロキシプロピルセルロース・H(HPC)、カーボポール934(CP)等の混合系につき、圧縮成形体の付着力を測定した。得られた付着力は高分子の混合比や種類によって明らかに異なり、HPC-CP系では高分子電解質複合体の組成比に近いところで大きい付着力を示した。測定値は2種のモデル膜においてほぼ同様であったが、ゼラチン膜ではバラツキが小さい傾向があった。 3.高分子圧縮成形体の吸水性測定:まず測定装置の検討を行った。メスピペット先端にガラスフィルターを取り付けた装置を基本とし、これに装置を水平に保つための台を加え、さらにガラスフィルターを取り外して交換し得るよう改良した。検討した試料で比較的短時間内の吸水性を測定するには0.1mlのピペットを用いた装置が適当であった。圧縮成形体をガラスフィルター上に置いた後、10μlから40μlまでの吸水に要する時間を5μlごとに測定したが、吸水速度の速い試料では10μlでの測定は不可能であった。再現性は良好で各系の吸水性を測定し得た。 4結論:圧縮成形体の粘膜付着力と吸水性との間には相関を見出し得ず、付着力はモデル膜に接触した面で形成されるゲル層の強度とより緊密な関連があるものと考えられた。今後、付着性測定の条件を買えるなどの検討を続行することにより、さらに有用な情報が得られると考える。
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