研究概要 |
1.チアミンの生合成経路 酵母においてチアミン・ピリミジン部の3位の窒素と4位の炭素についたアミノ基にヒスチジンのイミダゾ-ル環の1位の窒素と3位の窒素が取り込まれること,ヒスチジンのイミダゾ-ル環の2位の炭素がピリミジン部の4位の炭素に取り込まれ,ヒスチジンのイミダゾ-ル環の1位の窒素,2位の炭素,3位の窒素がユニットとして取り込まれることを明らかにした.さらにLー[Uー ^<14>C]ヒスチジンを用いてヒスチジンのイミダゾ-ル環の4,5位の炭素及びその側鎖はピリミジン部に取り込まれないことを明らかにした.また酵母でのピリミジン部の1位の窒素の起源について検討し,ピリドキシンの窒素に由来することを証明した.ピリミジン部とビリドキシンの構造上の類似から,窒素原子だけでなくピルドキシンの2位とそのメチル基がピリミジン部の2位の炭素とそのメチル基に取り込まれる可能性も考えられる.この仮説について,現在も検討中である.ピリミジン部に大腸菌ではグリシン分子が取り込まれるのに対し,酵母ではグリシンが取り込まれないことを明らかにし,生物種による生合成経路の差を再確認した. 2.ピリドキシンの生合成経路 ピリドキシン生産菌Flavobacterium sp No.238ー7を用いて生合成経路の検討を行い,従来取り込まれると報告されていたLー[Uー ^<14>C]アラニン,[2ー ^<14>C]酢酸,[ ^<14>C]ギ酸,[2ー ^<14>C]グリセロ-ルがピリドキシンにまったく取り込まれず,直接の前駆体ではないことを明らかにした. 大腸菌でピリドキシンの5位の炭素と5位についたヒドロキシメチル基にグリコ-ルアルデヒドが取り込まれると報告されていたが,このグリコ-ルアルデヒドはフラクト-スの1位と2位の炭素由来であることを明らかにした.
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