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痛覚伝達におけるカルシトニン遺伝子関連ペプチドの役割に関する薬理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63571094
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学・医療系薬学
研究機関京都大学

研究代表者

倉石 泰  京都大学, 薬学部, 助教授 (80111970)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードカルシトニン遺伝子関連ペプチド / 一次感覚神経 / 痛覚 / アジュバント関節炎
研究概要

1.ラットの両側後肢にアジュバントを皮内接種すると、後根神経節中の免疫活性CGRP(i-CGRP)濃度が、接種後15及び26日目で有意に増加し40日目では回復の傾向が見られた。この経日変化は後肢の腫脹および侵害受容閾値の低下(痛覚過敏)のそれと、大まかに一致していた。神経ペプチドなどの軸索輸送阻害作用を有すcolchicine(0.2mg)を脊髄クモ膜下腔内投与(i.t.)すると、その18時間後の後根神経節中のi-CGRP濃度は、アジュバント非接種ラットでは有意な変化を示さなかったが、アジュバント接種ラットではその増加作用が有意に促進された。抗炎症性鎮痛薬diclofenac Na(3mg/kg/day p.o.)をアジュバント接種の16日後から10日間反復投与すると、後肢の腫脹と痛覚過敏が有意に抑制されると共に、後根神経節中のi-CGRPの増加も抑制された。2.ラットの腰髄背側部切片のin vitro灌流液中にcapsaicin 3μMを添加するとi-CGRPの遊離量が著しく増加した。予め後根を切断しておいたラットの腰髄切片ではi-CGRPのcapsaicinによる誘発遊離が著明に減少したので、この誘発遊離は主に一次感覚神経の終末からの遊離を反映していると考えられる。アジュバント関節炎ラットの腰髄切片ではi-CGRPのcapsaicin誘発遊離量が有意に増加した。以上の結果1、2から、アジュバント関節炎ラットでは一次感覚神経におけるCGRPの生合成、軸索輸送と遊離が増加していることが示唆される。3.2種類のCGRP抗血清(10μl)を痛覚過敏を示しているアジュバント関節炎ラットにi.t.投与すると、圧刺激に対する痛覚過敏が有意に抑制された。非関節炎ラットでは抗血清の作用の観察される場合と観察されない場合があった。アジュバント関節炎ラットの熱刺激に対する痛覚過敏もCGRP抗血清で有意に抑制された。従って、アジュバント関節炎ラットにおける痛覚過敏の発現に少なくとも一部は一次感覚神経からの脊髄後角へのCGRPの遊離量増加が関与していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasushi Kuraishi: Neurosci.Lett.92. 325-329 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Yasushi Kuraishi: Peptides.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Minoru Kawamura: Brain Res.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Toyomichi Nanayama: Neurosci.Res.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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