研究課題/領域番号 |
63571114
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
町田 勝彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70056886)
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研究分担者 |
上出 良一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (40119780)
桜井 進 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20056542)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ブドウ球菌性表皮剥脱素 / 伝染性膿痂疹 / Gene cloning / 細胞性免疫 / 液性免疫 / 免疫応答遺伝子 / gene cloning |
研究概要 |
ブドウ球菌性膿痂疹やRitter病等のブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群は、黄色ブドウ球菌が産生する表皮剥脱素(ET)によって発症するが、その発症様式には、頻回に発症するものから1度の発症で終わるものなど、その発症様式に多様性が認められる。この発症様式の多様性を本毒素に対するブドウ球菌性膿痂疹患者の免疫応答性によって説明出来るかどうかについて追求した。昭和63年度は主に表皮剥脱素の分離・精製および構造解析を中心に行ない、A型表皮剥脱素の遺伝子(1.45kbーeta)をブドウ球菌のDNAより分離し、そのDNAの塩素配列より280のアミノ酸配列を決めた。更に本毒素産生性ブドウ球菌の分離頻度の調査では、皮膚疾患以外の検査材料より分離された黄色ブドウ球菌418株中50株(12%)に本毒素の産生を認めた。また健常成人血清265検体中68検体(26%)に抗毒素の存在を認め、4人に1人の割合で本毒素を産生するブドウ球菌に感染していると思われた。平成元年度は伝染性膿痂疹患者35名より黄色ブドウ球菌を分離すると同時にリンパ球を分離してPHAによる刺激試験を行いT細胞の機能を初感染患児群(23名)と既往患児群(12名)とで比較したところ前者ではPHA刺激試験の結果は1名を除き正常範囲の値を示したが、既往歴患児群では5名が正常値を示したが7名が低値を示すなど感染を繰り返す患児群のT細胞機能の低下が認められた。また、50μgの毒素を用いたantigen induced T cell prolifelation assayでも既往歴患児群のほうが低値を示した。採血量の問題があって患児のHLA classII抗原の解析は行えなかったが、健常人について、antigen induced T cell proliferation assayで高値を示したもの3名、低値を示したもの1名のリンパ球を用いて抗血清法によるHLADR及びDQ抗原、DNA typingによるDP抗原の検索を行なったが、特に高値群と関連のある抗原は見いだし得なかった。
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