研究課題/領域番号 |
63571121
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 東京都立医療技術短期大学 (1989-1990) 埼玉県立衛生短期大学 (1988) |
研究代表者 |
安田 美弥子 東京都立医療技術短期大学, 助教授 (30158000)
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研究分担者 |
西尾 鏡子 東京都立医療技術短期大学, 助手 (20208135)
榎本 稔 東京工業大学, 教授 (30092836)
内田 英子 埼玉県立衛生短期大学, 助手 (20160278)
野川 とも江 埼玉県立衛生短期大学, 講師 (20104987)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | アルコ-ル依存症 / 子供の問題 / 地域ケア / 子どもの問題 / アルコール依存症 |
研究概要 |
アルコ-ル依存症の親を持つ子供達は、親の飲酒による夫婦間の葛藤や経済的窮迫、養育の放棄などにより身体的にも、精神的にも、社会的にも様々な問題を持つハイリスクグル-プであった。彼等の特徴は、1,情緒が不安定である、2,社会性が欠如している、3,集中力が欠けている、4,子供らしくないませた子供である、などであり、家庭内のトラブルの発生が子供の年齢が幼い時であればあるほど問題は重篤であった。アルコ-ル専門病棟の患者の子供と専門外来の患者の子供では問題の発生率も重篤度も外来のほうが低い。治療を受けるのに抵抗の少ない専門外来には、家庭が破綻しないうちに家族が相談に来所することが多く、その有効性が明らかになった。アルコ-ル依存症は家族全体の病であり、世代を越えて再生産される恐ろしい病であり、今後急増が予測されている。しかし一般住民も保健福祉関係の専門職にも理解が十分でない。保健所単位くらいの地域ごとにアルコ-ル依存症を理解し、援助する多職種が参加した地域ケアを担う専門化グル-プが必要であろう。そこではアルコ-ル依存症者本人も、配偶者も子供もト-タルな援助が得られるようになってほしい。このようなグル-プは初めは専門職の自主活動やボランティア活動によることになろう。しかし保健所などが学校、専門病院、福祉事務所などに呼び掛けるべきであろう。自助グル-プとの連携も欠かせない。将来は、アルコ-ル依存症を精神疾患と考えるのではなく、習慣病ととらえ、企業や地域で啓蒙活動や早期発見のための働き掛け(KAST、肝機能検査など)をおこない、家族全体とくに子供への影響が及ばないうちに対処していかなければならない。
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