研究課題/領域番号 |
63580007
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高村 秀一 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023254)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | リミターバイアス / トカマク / トーラスプラズマ / 電位制御 / シース / 電位形成 / プラズマの閉じ込め |
研究概要 |
プラズマ電位制御に関して以下に示す2点から研究を行った。プラズマ電位形成の理論面からのアプローチが項目1である。トカマク装置における電位制御実験の成果は第2項目に述べられる。 (1)プラズマ電位形成における基礎的問題の解明 固体電極とプラズマとの界面に形成されるシースはプラズマの電位形成に大きな役割を果す。波動加熱等であらわれる高速電子存在下でシース形成条件(変形されたボーム条件)およびシース電圧、電位構造を決定した。この成果は研究発表欄に記載されてあるように速報として公表された。次にプラズマが接触する二つの電極の電位関係とプラズマ電位との関係を定量的に求め、プラズマ電位制御の基礎過程を検討した。特に電位制御における電子放出電極の有効性を定量的に示した。この内容については現在論文に発表すべくまとめを行っている。また磁力線が真空容器壁と平行な場合の壁近傍のシース形成、電位形成はトーラスプラズマの電位制御にとって本質的であり、引き続き検討されるべき課題である。 (2)トカマクプラズマにおけるリミターバイアス実験 トカマク装置HYBTOKIIにおいて一対のポロイダルリミター(各半円形)の電位を真空容器壁に対して-300Vから+50Vまで変化して、トカマクプラズマの閉じ込めへの影響を探った。バイアス印加に伴ってスクレープオフ層中のプラズマ電位が正或は負に変化した。最も大きな特徴は赤道面上を見込むH_2線強度が減少し、即ちリサイクリングが減じているにもかかわらず線平均電子密度が上昇している事実である。これは閉じ込め改善を意味する。しかしバイアスされたリミターからの不純物混入効果など慎重に検討すべき課題も残されている。リミター間電流制御ともあわせて本研究を発展的に継続すべきである。
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