研究課題/領域番号 |
63580041
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
花岡 和則 国立精神・神経センター, 神経研究所・モデル動物開発部, 室長 (40189577)
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研究分担者 |
田口 文広 国立精神神経センター, 神経研究所・モデル動物開発部, 室長 (30107429)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 全能性細胞株 / キメラ / 胚操作 / 遺伝子導入 / MHV(マウス肝炎ウイルス) / ウイルス抵抗性動物 / E_2蛋白 / 細胞障害性 / 奇形腫細胞 / 胚幹細胞 / 胚幹細胞株 / MHV(マウス肝炎ウィルス) / ウィルス抵抗性動物 |
研究概要 |
本研究は、近年進展の著しい発生工学的技術とウイルスの分子生物学的研究を組み合わせることにより、ウイルス感染に抵抗性のマウスを人為的に作出するための実験系を開発することを最終目的とし、そのための基礎的研究を行うものである。研究は、1)遺伝子導入の担体としての奇形腫及び胚幹細胞株の開発及びキメラ解析技術について花岡が担当し2)マウス肝炎ウイルス(MHV)の分子生物学的研究は田口が担当して行なわれた。今までに得られた成果を以下に要約する。 1)胚工学的操作技術:極めてキメラ形成能の高い奇形腫細胞株を樹立することに成功し、また、さらにキメラ形成能の高いとされる胚幹細胞株の樹立方法もほぼ確立した。また、発生工学的手法による細胞標式技術を確立した。この方法は、キメラマウスの解析に極めて有効と思われる。 2)MHVの分子生物学的研究:MHVに対する抵抗性を賦与する方法としてMHV感受性細胞にMHVリセプタ-蛋白(E_2)遺伝子を導入することにより宿主細胞レセプタ-を被いかくすことをねらいとし、そのために必要なE_2蛋白遺伝子のリセプタ-結合領域の同定を試みた。E_2蛋白の持つ細胞障害性によりマウスでは研究が困難であることが判明したので、バキュロウイルスベクタ-(BV)を用い昆虫細胞で大量にE_2を発現する系を開発した。しかし、発現したE_2は細胞吸着活性が認められなかった。昆虫とマウスでは異なる糖が付加されていることがその原因として考えられる。 今後、本実験系を確立するためには、ウイルスの分子生物学的知見がさらに蓄積することが必要であると思われる。
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