研究課題/領域番号 |
63580064
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
高橋 剛 福岡女子大学, 家政学部, 教授 (10047863)
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研究分担者 |
今林 裕子 福岡女子大学, 家政学部, 助教授 (30071799)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 金属錯塩染料 / 酸素系漂白剤 / 触媒作用 / キレート剤 / アミノ酸系界面活性剤 / タンニン酸 / 染料の変退色 |
研究概要 |
昭和60〜61年度文部省科学研究費研究成果報告書(昭和62年)において、酸素系漂白剤による錯塩染料染色製品の劣化と変退色の事故を防止する各種キレート剤を見い出すことに成功したのを報告した。それは、EDTAーMg、タンニン酸、Nーアシルアミノ酸系界面活性剤がとくに有効であった。引き続き、酸素系漂白剤の作用に及ぼす各種金属イオンの触媒作用について検討したところ、Ca^<2+>、Mg^<2+>、Fe^<2+>イオンが漂白剤の分解速度に著しく影響を及ぼすことと、さらにEthylene Diamine Tetnaacetie,ーCa^<2+>、塩を漂白系に添加すると繊維の劣化と染料の変退色が防止されることを明らかにした(昭和63年度日本家政学会口頭発表D61於東京)。このキレート剤の作用機序については未解明の点もあるが、染料に配位されている金属(この場合、銅)の触媒活性を迎制する作用があることが推定された。現在、Textile,Research,Jarnalに投稿準備中である。 また、酸素系漂白剤の作用機序解明の基礎的研究目的でしみ汚れのモデル物質に使用されているタンニン酸について、セルロース系の繊維に対して如何なる収着様式でとりこまれているかの検討を行ない(福岡女子大学紀要平成1年Vol20、P17〜23)報告した。 次に、Fe^<2+>イオンの酸素系漂白剤の触媒作用に及ぼすNーアシルアミノ酸系界面活性剤の影響について検討したところ、微量な Fe^<2+>イオンの共存は繊維の劣化と染料の退色を促進させるが、Lーグルタミン酸ジナトリウムを共存させて漂白するとその作用を抑制する効果があるが、しかし過剰な界面活性剤の使用は反対に劣化と変退色を進行させる。このことは界面活性剤ミセルが漂白系に関与していることが推察されたのでこれを今後の漂白剤の作用に及ぼす界面活性剤の影響として展開していく予定である。理由は実際に家庭で使用する時は、漂白剤水溶液に界面活性剤を添加して、洗浄効果を与えるためにも使用されているからである。
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