研究課題/領域番号 |
63580101
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
里吉 政子 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (40045969)
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研究分担者 |
野坂 和則 横浜市立大学, 文理学部, 助手 (00175522)
谷嶋 二三男 (谷嶋 一二男) 横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (00112483)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 粗造化 / 筋原線維 / ギブス固定 / 微細構造 / 萎縮 / 修復機序 / 電子顕微鏡 / 光学顕微鏡 / 筋線維 / 毛細血管 / CK値 / 水泳負荷 / 配列異常 / Atrophy |
研究概要 |
骨格筋における廢用萎縮についての研究は多く、その目的とする所も形態的、生化学的、張力に関するもの等幅広い。また最近は Atrophy作成が確実なtail suspensionの方法により、骨格筋の蛋白組成の変化を研究し、または代償性の筋の新生機序を生化学的、形態的に検索する報告も行われている。われわれは石膏によるギブス固定によりAtrophy状態を作成し筋及び毛細血管の変化とその修復機序について検索した。 63年度は発育期における雄性ラットについて固定期間と筋の萎縮および毛細血管の変化について検索した。1、2、4週間と固定期間の長くなるに伴い萎縮の割合も増加し、筋線維の断面積はヒラメ筋において88%。77%、65%であった。長肢伸筋もヒラメ筋と同様に萎縮が見られたが、4週では逆に対象筋より肥大したものもあった。毛細血管のC/F比は変化しなかった。 平成元年度は雌性ラットについて検索した。雌性ラットの萎縮は雄性ラットに比較し萎縮が顕著であり、若齢及び老齢ラットでは若齢ラットに萎縮が大きかった。この変化を電子顕微鏡で観察するとヒラメ筋の固定筋ではZバンドの不規則、筋原線維の粗造化、グリコ-ゲン顆粒の増加、ミトコンドリアの凝集が見られた。更に萎縮が進むと筋原線維の疎造化の消失により筋原線維の配列は乱れ、アクチン、ミオシンに変わる微細な線維様物質で置き換わる。横断像においてもミオシンにたいする6個のアクチン構造の乱れが観察された。この配列の異常は張力の減少となるものである。 平成2年度は修復についての検索を行ったものである。4週間の固定により萎縮の発現した骨格筋に運動(水泳負荷)を4週、6週、8週間与え、その回復を観察した。6及び8週間の運動により筋線維の大きさは完全に回復し、微細構造においても筋原線維は正常な配列を示した。
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