• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

可溶化Na^+,K^+ーATPaseとリン脂質の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 63580127
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物質生物化学
研究機関杏林大学

研究代表者

林 雄太郎  杏林大学, 医学部, 助教授 (10086556)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード膜蛋白質 / 解離・会合平衡 / 高性能ゲルクロマトグラフィー / リン脂質 / フォスファチジルセリン / ナトリウム、カリウムーATPアーゼ / 可溶化 / 会合定数
研究概要

可溶化Na^+,K^+ーATPaseを、活性発現に必要な全てのリガンドを含む溶出緩衝液(EB)を用いた高性能ゲルクロマトグラフィーを行い、以下の結果を得た。1.ATPaseの活性化に最適な外因性リン脂質の探索ー種々の精製外因性リン脂質を一定濃度(60μg/ml)でEBに添加したときに、カラム中で再生したATPase活性を比較すると、ホスファチジルセリン(PS、ウシ脳)が、精製膜結合型酵素標品活性の87%、ホスファチジルグリセロール(PG、卵レシチン)が74%、ホスファチジルイノシトール(PI、ウシまたはブタ肝)が47%、ホスファチジルコリン(PC、卵黄)が9.3%、ホスファチジルエタノールアミン(PE、ウシ脳)が0.1%以下であった。酸性リン脂質(PI、PS、PG)間には親和性の差があるが、活性再生作用には本質的な差はないと結論した。一方、PSとPIは、可溶化酵素の構造状態を均一なプロトマー(P)・ダイプロトマー(D)の解離・会合平衡状態にし、PEは不均一な凝集状態にした。従って、「最適なリン脂質」はPSとPIであると結論した。2.P・D間の解離・会合平衡の会合定数(K_a)の測定ー60μg/mlPSを含むEB(4mM ATPを含む)を使って測定した分子量の蛋白質濃度依存曲線から、ATPase活性の発現状態で5.0×10^5M^<-1>、ウアバインで阻害した状態で1.1×10^7M^<-1>の会合定数を得た。ATPもPSも含まない溶出緩衝液では少なくとも1×10^8M^<-1>で、ATPなしでPSだけ添加すると、非常に大きな会合体が出現し、K_aは測定不能であった。リン脂質は酵素蛋白質間の会合を促進し、ATPは会合体の解離を促進した。3.コンホメーション変化とK_aの変化の相関ー可溶化酵素を蛍光標識する条件の検討中である。今後、蛍光強度測定からコンホメーション状態を同定し、それに対応したK_aの変化を測定する。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 林雄太郎: 生物物理. 28. 330-332 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Hayashi,Yuttaro: Biochim.Bioph;ys.Acta.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 林雄太郎: 生体エネルギー研究会 第14回討論会講演要旨集. 14. 114-115 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 林雄太郎: 生化学. 60. 898 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Hayashi,Yutaro: "The Na^+,K^+ーPump,Part A:Molecular Aspects" Alan R.Liss.Inc., 665 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Hayashi,Yuaro: "Methods in Enzymology(vol.172)" Academic Press, (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

URL: 

公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi