研究課題/領域番号 |
63580174
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
宮原 洋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90023184)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 2パラメ-タ・デ-タ集積システム / 高純度ゲルマニウム検出器 / 高圧力4πβ比例計数管 / 放射能強度測定 / γ線放出率 / カリウム-42 / ルビジウム-86 / ルテニウム-103 / 2パラメータ・データ集積システム / 同時計数装置 / 高純度Ge検出器 / γ線スペクトロメトリ / γ線放出率の精密測定 |
研究概要 |
1.高純度Ge検出器と高圧力4πβ比例計数管を用いる測定系を組み上げ、リブタイム2パラメ-タ・デ-タ集積システムを用いる同時計数のエレクトロニクス系に接続した。 2.β^-崩壊を行う^<60>Co、^<134>Csの崩壊率測定を行った結果、従来法による結果と良い精度で一致した。また、EC崩壊を行う^<57>Coに対しても、2次元効率外挿法による崩壊率決定が容易に実行できることが判明した。 3.γ線検出効率測定に使用する^<152>Euの崩壊率を測定した。^<152>Euはβ^-崩壊とEC崩壊を行い、内部転換電子を多数放出するため従来同時計数が困難であったが、2次元効率外挿法を適用し、その事を可能とした。 4.^<133>BaはNaI(Tl)検出器を用いる4πβ-γ同時計数法では、設定するゲ-トによって得られる崩壊率が多少異なる。原因としては、53KeV遷移の多数の内部転換電子の存在が考えられ、2次元効率外挿法を適用した所、γ線の5つの組み合わせで良好な結果が得られた。 5.^<42>Kの1.52MeVγ線放出率を測定した所、0.1808±0.0009を得た。これは従来の結果の倍近い精度であり、^<42>Kのミルキング装置が開発されたことと共に、将来の応用の可能性を広げるものである。 6.^<86>Rbは約90%が直接基底状態へ遷移し、残りの10%弱が励起状態を通って1077KeVγ線を放出して基底状態へ移る。このγ線の放出率を決定するためには、β分岐を測定するか、崩壊率とγ線強度を測定する方法しかなく、精度の良い結果は得られなかった。1077KeVγ線放出率に対する今回の測定結果は0.0888±0.0003であった。 ^<103>Ruは40KeV準安定状態(56分)を有し、内部転換電子を多数放出する。また、この準安定状態と基底状態のどちらへβ遷移するか問題であったが、今回の497KeVγ線放出率の測定結果0.9147±0.0058は、基底状態へのみβ遷移が存在することを示している。
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