研究課題/領域番号 |
63580224
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
片山 舒康 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (20014855)
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研究分担者 |
御園生 拓 (御薗生 拓) 山梨大学, 教育学部, 助教授 (70200029)
犀川 政稔 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60014817)
岡崎 恵視 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (40014732)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 科学教育 / 理科教育 / 生物教育 / 光合成 / 教材開発 / 実験開発 / カリキュラム開発 |
研究概要 |
現行の学習指導要領と教科書の内容を分析した結果、生物界全体を支える光合成生物の扱いが統一されておらず、生徒に誤った認識をもたせる可能性の高いことがわかった。更に、小学校-中学校-高等学校と児童・生徒の発達段階にあわせたカリキュラムが組まれなければならないにもかかわらず、光合成に関しては、その流れが必ずしも円滑とは言えない。本研究では、小-中-高のつながりを重視した光合成学習のためのカリキュラムを考えつつ、児童・生徒の発達段階にあわせた実験等の開発を行った。 (1)光合成をする生物が緑色植物に限られないことを理解させるために、海藻を光合成教材とすることを検討し、美しい海藻標本の作成、海藻の光合成測定、海藻の光合成色素の分離・同定という展開を考えた。 (2)海藻や水生植物の光合成にともなって、CO_2量の減少によるpHの低下と溶存酸素量の増加がおこる。その2つのpH指示薬と酸化還元色素を用いて、容易に確実にとらえる方法を考案した。 (3)緑葉の主な光合成産物がでんぷんであることは、沃素でんぷん反応によって確かめられる。このでんぷんが葉緑体中に蓄積されること、蓄積されたでんぷんが夜間に消失してしまうことなどを光学顕微鏡と電子顕微鏡を用いて確認する方法を考えた。 (4)従来、光合成の学習は主として陸上植物について行われていながら、光合成量を測定する段階では水生植物や藻類を用いていた。本研究では、陸上植物の光合成量測定の困難さを克服して、水生植物や藻類と測定値を比較できるような実験系を考案した。 以上のように、陸上と水中の全ての光合成生物について、定性的なレベルから定量的なレベルへと学習していくことで、生態系の生産者としての光合成生物の働きが正しく認識できると考えられる。
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