研究課題/領域番号 |
63580233
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岩合 一男 広島大学, 教育学部, 教授 (40036629)
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研究分担者 |
那須 俊夫 広島大学, 教育学部, 教授 (90033026)
岩崎 秀樹 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (50116539)
岡田 よし雄 広島大学, 学校教育学部, 教授 (70093739)
石田 忠男 広島大学, 教育学部, 助教授 (90034818)
国岡 高広 広島大学, 教育学部, 助手 (10205106)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | メタ認知 / モニタ- / 制御 / シエマ / ストラテジ- / 信念体系 / シェマ / 方略 / メタ概念 / モニター / 自己評価 / 問題解決 / 注意 / 情報処理 |
研究概要 |
本研究は、メタ認知の理論を整理し、「問題解決」や「理解」など、数学教育の中心的かつ基礎的な問題について、メタ認知の果たす役割りについての考察である。これは、数学教育において重視されなければならない子どもの認知過程についての基礎的研究がほとんど進んでいない実情を反省し、メタ認知能力の開発が数学的能力の開発にどのように役立つかを明らかにしようとした。要点とその成果は次の通りである。 (1)メタ認知の先行的理論研究について調査した。 (2)今日要求されている「問題解決」は、メタ認知能力の育成と深く関わっているという先行研究結果を追認した。 (3)数学教育で「理解」が特に話題になった1960年代から1970年代にかけては、まだメタ認知の概念は提出されていなかった。そこで、本研究では、認知論の立場から理解とメタ認知との関連を研究した。 (4)表記の言語的及び記号論的側面から、メタ認知との関連を研究しようとしたが、時間的に、整理を十分に終えることができなかった。 (5)Vygostkyの理論を参照にして、指導法について研究したが、研究範囲が小・中・高校の多岐にわたったため、却って焦点がはっきりしなかったと反省し、今後の課題として研究を進めることとした。 このほか、メタ認知の研究を進めるうち、特により広範な概念である「メタ認知」の形成が教育において重要であり、カリキュラム構成や指導法の改善に役立てられるべきであることがわかった。子どものより深い理解やレベルの高い思考を得るための指導他の改善は、従来、常識的に言われてきたにすぎなかったが、それは実にメタ認知の形成をどうはかるか、という問題であったことが明らかになった。 なお、生徒のプロトコルの資料など、未整理のものが残っているので今後その整理を続けたい。
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