研究課題/領域番号 |
63601004
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平澤 朋郎 東北大学, 理学部, 教授 (80011568)
|
研究分担者 |
都司 嘉宣 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30183479)
首藤 伸夫 東北大学, 工学部, 教授 (90055137)
入倉 孝次郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027253)
工藤 一嘉 東京大学, 地震研究所, 助手 (50012935)
佐藤 良輔 東京大学, 理学部, 教授 (10011470)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1988年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
|
キーワード | 強震動 / 津波数値予報 / 強震動予測 / 破壊能評価 / 移動震源確率モデル / 経験的グリーン関数 / 不規則構造 / 強震動継続時間 |
研究概要 |
わが国の中枢都市に災害をもたらすと考えられる巨大地震を想定し、大地震による強震動の解析的再現と予測手法の系統化および津波の波高・流速の予測手法の開発を行って、強震動および津波の破壊能評価に資するとともに、精度の高い津波数値予報の手法確立を目的とする。研究は、a)強震動の解析的再現と予測手法、b)強震動の破壊能評価、c)津波の数値予報、の3つの分担課題により3ヶ年計画で行われている。 (a)理論的手法と半経験的手法のそれぞれを1980年伊豆半島東方沖地震に適用しその結果を比較した。小地震波形を擬似グリーン関数とする半経験的手法がもっとも実用性が高いが、満足すべき観測波形の再現には当該地震の非一様破壊の実態を考慮する必要があることが分かった。仮想地震に対する強震動波形予測には、地震のスケイリング則の確立とともに、破壊の非一様性の予測が解決すべき重要な課題である。 (b)大ネット・小ネットの強震動観測による波形の特徴抽出につとめるとともに、当該地域の微細速度構造を明らかにしつつある。不規則構造の応答計算については、境界積分方程式理論と離散的波数積分法とを比較検討し、後者の手法の短周期地震波に対する限界を明らかにした。この計算手法の開発と速度構造の解明により、観測波形の理論的再現を試みている。 (c)比較的近地の観測点の強震動継続時間を利用する断層パラメターの即時的決定法を1983年日本海中部地震等に適用して満足すべき結果を得た。一方、前年度に開発された津波の高速・高精度数値計算手法に改良を加え、1960年のチリ津波にも適用して成功をおさめた。とくに、流速に関する理論計算結果と筏の被害結果との比較から、津波の破壊能評価の見通しを得た。さらに、1854年と1944年の東南海地震や1946年の南海地震の紀伊半島周辺域における津波資料の完全収集につとめている。
|