研究課題/領域番号 |
63601017
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩田 好一朗 名古屋大学, 工学部, 教授 (10029150)
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研究分担者 |
中村 孝幸 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60108404)
出口 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029323)
久保 雅義 神戸商船大学, 助教授 (30031470)
小田 一紀 大阪市立大学, 工学部, 教授 (60047230)
椹木 享 大阪大学, 工学部, 教授 (60028975)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 接岸係留 / 浮標係留 / 船体運動 / 壁面衝突 / 係留索力 / 捨石斜面 / 幅広潜堤 / はく離渦 / ダルシー則 / 波高減衰 / 重複波 / 砕波 / 波浪の極値統計 |
研究概要 |
本研究は隔常時風浪に対する港湾区域の防災力とその向上システムを考究しようとするものである。(1)小田は大型船舶を対象として、斜め入射波に対する接岸係留および浮標係留時の船体動揺および係留系反力を理論解析するとともに25m×26mの平面水槽で縮尺1/30の模型実験を行い、理論解析の妥当性を確認し、接岸及び浮標係留システム改良のための重要な知見を得た。(2)久保は小型船舶を取り扱い、岸壁壁面への船舶の衝突発生機構に検討を加えた。すなわち、矩形船体については、全周波数域の不規則波に適用できるよう時系列解析法を発展させ岸壁前面水域での船体運動の解析を行った。また、ストリップ法を改良して任意形状船体の三次元波浪動揺解析を行い、船舶の岸壁面への衝突機構の手がかりを得た。(3)椹木・出口は陸域水際構造物として捨石傾面と幅広潜堤と直立堤を取り挙げた。幅広潜堤については、非線型・非定常ダルシー則を適用し波浪減衰を理論的に求めて、非砕波の入射波高の60〜70%を低減さす機能を有すること、直立堤前面に幅広潜堤を設置することにより直立堤背後への越波量は相当低減できることなどを明らかにした。(4)中村は防波堤開口部を想定し、隅角部を有する堤体まわりのはく離流れの特性をはく離渦の強さとその減衰と関連づけて水理実験から明らかにすると同時にはく離を含む堤体まわりの流況を予測する解析手法を開発した。そして、はく離渦の制御に関する知見を得た。(5)岩田は太平洋沿岸の港の異常時波浪の極値統計特性について検討し、二重ワイブル分布で充分近似できることを見い出した。また、港湾区域内の最大波高を部分重複波の砕波限界と関連づけて考察し、部分重複波の砕波限界は航行船舶の安全性に影響を与えることを指摘すると同時に部分重複波の砕波防止工法に対する必要を示した。
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