研究課題/領域番号 |
63601508
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
山崎 謙介 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80014843)
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研究分担者 |
吉田 真吾 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (20202400)
柳沢 馬住 東京大学, 地震研究所, 助手 (00012930)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | やや長周期強震動 / 強震動群列観測 / 孔井地震観測 / 表面波 / 関東堆積盆地 |
研究概要 |
1.強震動波群の同定と堆積層との関係 首都圏に展開された強震群列観測網の記録に現れたやや長周期帯域(2-20秒)表面波の位相特性・伝播特性から関東地方を覆っている堆積層との関連を論じた。1984年9月14日長野県西部地震の本震の強震動記録をつぶさに観察したところ、第三紀〜第四紀の堆積層上にある小金井、江東、文京へと波群が伝播していく中で表面波が分散しかつ成長していく様が確認された。各観測点での周波数一時間軸上のランニングスペクトル図より周波数別の平均的な群速度が求められ、それらは表面に約2000mの柔らかい堆積層を持つ成層構造での正規モード解によって説明された。この群速度法に加えて小金井での小規模アレイ(3点観測)による位相速度法も上記表面波群が小金井直下での堆積層を含む成層構造の正規モード解で説明された。しかし、関東地方に発生した幾つかの地震による中・強震動に見られるやや長周期帯域波群は必ずしも分散性を示さず、長野県西部地震による首都圏での応答は特異な現象である事もわかった。今後は震源過程、地震波の伝播経路、観測点の地盤条件を含めての地震動予測へと発展することが期待される。 2.地表堆積層による増幅作用の評価-地中地震計の設置- 短周期(数ヘルツ)加速度が観測点の状況によってその値が2-3倍にも開きのある事が従前から分かっており、極く表層の地質の影響を評価するため、東京学芸大学(小金井市)構内に地中102mにサーボ型加速度計を埋設した(1989年1月)。埋設の際、掘削した孔井でのP,S検層を行った。その結果、地表から約9mまで関東ローム層(Vs=120-200m/s)があり、以下にVs=450m/sの砂れき層、360m/sの粘度およびシルト層が互層で続き深度100mでVs=600m/sと求められた。
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