研究課題/領域番号 |
63601514
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
荻原 能男 山梨大学, 工学部, 教授 (00020347)
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研究分担者 |
村上 幸利 山梨大学, 工学部, 助教授 (10092850)
平嶋 健一 山梨大学, 工学部, 教授 (90020461)
花岡 利幸 山梨大学, 工学部, 教授 (70020386)
西宮 克彦 山梨大学, 教育学部, 教授 (20020315)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1988年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 山地開発 / 斜面崩壊 / 防災 / 異常降雨 / ローム層 / 流れ目節理 / 危険度評価 / 数量化分析 / 落石 / 岩盤斜面 / 不連続面 / 解析理論 / 緑化工 / グラスカーペット / 環境保全 |
研究概要 |
研究は現在進行中であり、今後も継続して進めることになっているが、中央自動車斜面崩壊事故('82.8.2)、西川新倉林道崩壊事故('88.8.16)、採石場崩壊事故('85.10.4)、御岳昇仙峡有料道路斜面崩壊事故('88.10.11)等は何れも山梨県で発生した斜面崩壊事故である。これらの事故について降雨の解析をおこない、ハイエトグラフの特徴、タンクモデル等による斜面内保水量と斜面崩壊の関係等についてまとめた。 また、法面安定に関係の深かった地質性状は、(1)断層破砕帯、(2)平行節理が発達した粘板岩及び妙岩、(3)スレーキングをおこしやすい泥岩や凝灰角礫岩、(4)斜面上の不安定な第4世紀堆積物であるローム土や崖錐などが主である。また、斜面崩壊事故数例を示し、その法面で施工された効果的な防災対策工法についての検討を行なった。 山地斜面、特に岩盤を対象とした斜面の安定性判定のためには、亀裂、節理、層理、断層といった不連続面の力学的評価を付与した考察が必要とされる。本研究では、現段階までに提案されている多数の斜面安定解析手法の整理とそれら各種手法の特徴や相互関係、さらに適用限界等について総合的位置付を行なった。 また、転落型落石に関与する諸要素を考慮した現場調査を実施し、そのデータの数量化分析から採点法における新たな採点基準を提案した。この採点基準と他の採点法における採点基準を用いて林道における落石斜面の危険度評価を行い、その妥当性と適用性を検討した。 他方、これらの落石、斜面崩壊を防止し環境保全の面からグラスカーペット(植生帯)の研究も取り上げ、発芽・育成実験を通じてグラスカーペットの持つ特徴を定量的に確かめた。これによって、緑化工の実験・分析を一歩進めるための基礎がためが出来た。
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