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天然水中における有機塩素化合物の光分解挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63602518
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関福井大学

研究代表者

河口 英樹  福井大学, 工学部, 助教授 (10020207)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード光分解 / 有機塩素化合物 / 天然水 / クロロフェノール
研究概要

本年度は対象有機塩素化合物として2-クロロフェノールを取り上げた。この化合物は天然水中で直接光分解、間接光分解の両方を起すため、緩衝液中の照射実験結果を利用して、間接光分解による光分解速度定数Ksを求め、その季節依存性を検討した。以下に湖沼水と海水に分けて得られた知見の概要を示す。
1.湖沼水 北潟水のKsは冬期以外は正の値を示し、春から秋にかけては直接光分解だけでなく間接光分解が起ることが示された。全光分解に対する間接光分解の寄与率の平均は約15%であった。また、Ksと試水のCODとの間に相関がみられた。一方、貧栄養湖である武周ヶ池の場合、Ksが正の値をとるのは夏期のみであり、他の季節では土壌起源のフミン質による抑制効果がみられた。
2.海水 越前海岸の表層水中のKsは北潟湖の場合と同様、冬期以外は正の値を示し、全光分解に対する間接光分解の寄与率も同程度であった。CODは年間を通して1mg/l以下であり、また、クロロフィルa濃度は北潟湖の約1/50であることから、海水中には極く微量ながら効率よく間接光分解に寄与する有機物が存在することが明らかになった。
以上、いずれの天然水においても一次生産に起因する有機物、即ち、動植物プランクトンの代謝生成物あるいは分解生成物中の溶存有機物が間接光分解に寄与することが示唆された。また、この間接光分解は三重項増感分解あるいは光化学的に生成する一重項酸素による分解である可能性が大きいことも示された。
今後、上記の推定を実験的に裏付けるとともに間接光分解に寄与する溶存有機物の解明、さらには分解生成物の同定・定量などを行って、天然水中の光分解全体の評価をする予定である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 河口英樹: 水質汚濁研究. 12. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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