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環境化学物質の酸化還元に伴う活性酸素の増産とその変異原性の機構

研究課題

研究課題/領域番号 63602527
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

米井 脩二  京都大学, 理学部, 講師 (60093340)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード活性酸素 / SOD / カタラーゼ / 適応応答 / 酸素ストレス / DNA修復 / nfo遺伝子 / 突然変異誘発
研究概要

酸素ストレスや環境中の化学物質の酸化還元で生じる活性酸素の生物作用と細胞の防御システムについて、それらの機構を明らかにしようとした。細胞が活性酸素の消去酵素を持っていることはその抽出液中にカタラーゼやSOD活性が検出できることで分るが、それらの生物学的役割は不明であった。大腸菌のカタラーゼやSODの欠損株を用いて活性酸素およびその増産剤に対して実際に防御機能を果たしているのはSODであることを明らかにした。カタラーゼは高濃度のH_2O_2が細胞に与えられた場合にのみ防御できた。また、SODが欠損すると生理的濃度での酸素ですら突然変異誘発の原因となりうることも分かった。一方、活性酸素で生じるDNA損傷に対しては、大腸菌ではxth、nfo遺伝子産物がその修復、生存率増大に必須であること、活性酸素適応応答においてもnfo遺伝子発現の誘導が重要な役割を果たすことを明らかにできた。また、nfo遺伝子をクローニングした。xthnfo株のとX線高感受性はクローニングされたnfo遺伝子の導入により回復した。現在nfo遺伝子の発現調節について研究中である。微量のH_2O_2で適応応答が誘導され、DNA修復系の誘導以外にもカタラーゼの誘導合成が必須であるが、このカタラーゼ遺伝子(katG)の発現を正に調節する遺伝子、oxyR、をクローニングしその塩基配列を決定した。この遺伝子は918塩基対からなるオープンリーディングフレームと調節領域から成り、305ケのアミノ酸からなる分子量34Kdのタンパク質をコードすることが分かった。このクローニングされた遺伝子は確かにkatG遺伝子の発現を誘導させることも分かった。nfo遺伝子の発現はoxyRには依存しなかった。さらに、SODやnfo遺伝子産物(エンドヌクレアーゼIV)が欠損すると、メチルビオロゲンやブレオマイシンに高感受性になることから、これらの薬剤は酸化還元過程で活性酸素を生成する事実を明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 米井脩二: 蛋白質・核酸・酵素. 33. 3169-3177 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuyuki,Tao: Molecular and General Genetics. (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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