• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ウイルスを吸着捕捉する新素材を活用した環境浄化のための新しい手法

研究課題

研究課題/領域番号 63602531
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

川端 成彬  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70025998)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード動物ウイルス / 不溶性ピリジニウム型樹脂 / ウイルスの吸着 / 可溶性ピリジニウム型ポリマー / ウイルスの不活化
研究概要

ウイルスによる病気には特効薬がなく、ウイルスによる汚染を防除するための効果的な方法は確立されていない。筆者の研究グループでは不溶性ピリジニウム型樹脂がウイルスを強力に吸着捕捉することを見出した。本研究の目的はこの樹脂の特性を活用して、ウイルスによる環境汚染を防止するための新しい手法を開発することである。昨年度の研究によって、橋かけしていない、即ち水に可溶性のピリジニウム型ポリマーを0.5mg/lという微量添加すると、水中のバクテリオファージが効率よく不活化されることを見出した。以前に報告した不溶性ピリジニウム型樹脂と相まっでウイルスによる環境汚染を防止するための材料として優れた機能を発揮するものと期待される。そこで本年度はこれらの高分子材料の病原性動物ウイルスに対する吸着捕捉作用について研究を開始し、大阪府立公衆衛生研究所のウイルス課および病理課の協力を得て、不溶性ピリジニウム型樹脂による動物ウイルスの吸着について検討した。不溶性ピリジニウム型樹脂として橋かけポリ-N-ベンジル-4-ビニルピリジニウムブロイドを用いた。病原性動物ウイルスとしてポリオウイルス、エンテロウイルス、単純ヘルペスウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、エイズウイルス、ヒトロタウイルス及び日本脳炎ウイルスを用いた。ウイルス溶液5mlと50g/lの樹脂を用いて35℃で回分式吸着実験を行ったところ、30分間にこれらの動物ウイルスの97〜99.9%が吸着除去された。この樹脂をつめたカラムに、ウイルス溶液を空間速度3で通液したところ、ウイルスは全く検出されなくなった。このように不溶性ピリジニウム型樹脂はバクテリオファージに限らず、広く動物ウイルスに対しても効果的に吸着除去する性質を示すことが明らかにされた。ウイルスによる環境汚染を防止するための新しい手段として今後さまざまな応用が期待される。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川端成彬: Agricultural and Biological Chemistry. 50. 1551-1555 (1986)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

URL: 

公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi