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大気中におけるSO_2→H_2SO_4酸化反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 63602547
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関国立公害研究所

研究代表者

坂東 博  国立公害研究所, 大気環境部, 主任研究員 (80124353)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード酸性雨生成 / 二酸化イオウ / 過酸化水素 / 光分解 / レーザー誘起蛍光法 / 半導体レーザー吸収法 / 反応機構
研究概要

大気光化学反応の活性化学種として重要なHOx(=OH+HO_2)の発生源・消滅先の1つである過酸化水素(H_2O_2)はまた、雨水に溶け込んだSO_2の酸化剤として最も重要な化合物である。H_2O_2の大気中における消滅過程のうち、光分解過程について、パルス光分解-レーザー誘起蛍光法(LIF)を用いて、その反応機構の詳細を調べた。
H_2O_2の紫外光による光分解では、325nmより短波長の光で次の2つの分解過程がエネルギー的に可能となる:H_2O_2hv→2OH(1);H_2O_<2┫>+hv→HO_2+H(2)。この両過程の分岐比を、反応生成物であるOHラジカルのLIF信号の強度変化の直接測定により求めることができた。KrFおよびArFエキシマーレーザーからの248および193nm光による光分解の結果から、193nmでは反応(2)が約10%程度占めること、248nm光では反応(1)がほぼ100%占めることが判った。H_2O_2の分子内結合エネルギーの考察から、248nmより長波長側においてもH_2O_2の光分解はほとんどが反応(1)で進行していると結論づけられた。SO_2の大気中直接酸化の開始反応はほぼ100%がOHラジカルとの反応であるとされており、またHO_2ラジカルはSO_2と常温では反応しないことが知られている。従って、本研究で得られた結果はH_2O_2の大気中消滅過程が光分解(→2OH生成)であっても、雨水中への溶け込みであっても、いずれもSO_2酸化に寄与する事を意味している。
SO_2の大気中での直接酸化の開始となるOH+SO_2の後続反応:HOSO_2+O_2反応の機構について、反応生成物であるSO_3、HO_2の直接測定から調べる目的で、パルス光分解-半導体レーザー長光路吸収光学系を用いた過渡吸収システムを製作した。現在、システムの性能試験を兼ねて予備的な実験を行っているところであるが、最大25mの吸収光路長が可能となったことから、10^<10>分子/cc程度の濃度まで測定可能と見積もられ、SO_3、HO_2等の不安定化学種の直接測定ができると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroshi,Bandow: Journal of Atmospheric Chemistry. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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