研究課題/領域番号 |
63603533
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
米山 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (80029082)
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研究分担者 |
桑畑 進 大阪大学, 工学部, 助手 (40186565)
岩倉 千秋 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029183)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1988年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 半導体超微粒子 / 電量サイズ効果 / 光触媒 / 光電極 / 酸化チタン / ゼオライト / 酸化鉄 |
研究概要 |
1.粘土層間に固定した酸化チタン、酸化鉄超微粒子の光触媒活性 粘土(モンモリロナイト)層間に固定した粒径約15〓のTiO_2は量子サイズ効果を示し347nmよりも短波長の紫外光に対してのみ光吸収を示すが、キセノン光の照射によって調べた光触媒活性は、直鎖アルキルカルボン酸(酢酸からカプリル酸まで)の脱炭酸反応に対して、400nm以下の光に応答する光吸収領域の広い通常の酸化チタン粉末に比べて数倍高い活性を示した。この高い活性は、触媒の表面積の違いのみでは説明できず、光激起生成する電子が超微粒子では大きいエネルギーを有することに原因しているものと考えられる。粘土層間に固定した酸化鉄微粒子も酸化鉄のバルク粉末に比べてカルボン酸の脱炭酸反応に対して大きい活性を示した。そして、酸化チタン超微粒子の場合と同様に、光激起生成する電子がバルク粉末の場合に比べて高いエネルギー状態にあることが高い活性の発現に関係しているとの結論に達した。 2.ゼオライト空孔に固定したCdSe超微粒子の光化学特性 ゼオライト空孔内のナトリウムイオンをカドミウムイオンとイオン交換したのちに、セレン化水素処理して、空孔内にCdSe超微粒子を作成した。同一のイオン交換率の場合には、用いたゼオライトの細孔径の小さい場合ほどCdSeの吸収スペクトルのブルーシフトが大きく、大きな量子サイズ効果が認められた。しかし、吸収スペクトルのブルーシフトから見積られるCdSe粒子のサイズはゼオライトの細孔径に比べてはるかに大きく40-60〓であった。メチルビオロゲンならびにブチルビオロゲンを電子メディエータに用いる光触媒反応から光触媒反応に際しては、反応基質はゼオライトの細孔内拡散して浸入し、超微粒子表面に達することが必要であることが明らかになった。
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