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フッ素を含む新規グラファイト層間化合物の合成、物性と機能発現のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 63604013
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関信州大学

研究代表者

東原 秀和  信州大学, 繊維学部, 助教授 (40026141)

研究分担者 田中 秀樹  京都大学, 工学部, 助手 (80197459)
水谷 保男  京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (70027134)
榎 敏明  東京工業大学, 理学部, 助教授 (10113424)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1988年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードグラファイト層間化合物 / フッ素化学 / 高電導性 / 残留抵抗 / 磁気抵抗 / 電子構造
研究概要

1.新規化合物の合成。これまでの研究によって新しく見い出された二つの作製プロセスを用いることにより、ホストグラファイトの結晶構造や電子構造が広範囲に制御(高電導体〜半導体〜絶縁体)された一連の物質群CxF、CxMFyを合成した。これらの化合物のうち、CxMFy(MFy=SnF_4、CrF_4CrF_3)については、単結晶X線構造解析とEXAFSによる結晶構造、磁化率とMossbauerスペクトルによって観測された面内二次元相転移を明らかにし、反射率測定とBlinowski-Rigauxモデルによる電荷移動量を評価した。
2.CxFのabー軸、cー軸方向の電導度の温変化と残留抵抗。C_6Fのabー軸、cー軸方向の比抵抗ρab、ρcの温度依存性を1.2Kまで測定した。ρcは170K度近に極大値を示し、これより低温側では金属的挙動、高温では半導体的挙動を示す。ρabは全温度範囲にわたって金属的挙動を示す。液体ヘリウム温度での残留抵抗比はρab(4.2K)/ρab(298K)=0.81であり、abー面内伝導に大きな不純物散乱の寄与があることが分かった。
3.CxFの磁気抵抗と電子構造、モンゴメリー法を用いて、19Tまでの高磁場下でのC_6Fのρabの磁場依存性を4.2Kまで測定した。この結果から求めたhall mobilityはμ_H【similar or equal】260cm^2V^<-1>S^<-1>であり、キャリアー数はn=1.24×10^<20>cm^<-3>であった。すなわち、C_6Fではグラファイトのπバンドからアクセプターであるフッ素への電荷移動により、πバンドに多くの正孔を生じ、この正孔が伝導キャリアーとなって高電導性を発現することが明らかにされた。キャリアー数からグラファイトからの電荷移動量fc(Cx^<+fc>F^<-fc>)を評価した結果、fc=0.0028となり、電荷移動量はあまり大きくない。フェルミエネルギーは△E_F=0.34eVであった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hidekazu TOUHARA: Mat.Res.Soc.EA-16. 153-156 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Morinobu ENDO: Mat.Res.Soc.EA-16. 157-160 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 東原秀和: 化学. 43. 803-809 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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