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導電性高分子の電子光物性と機能性出現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63604016
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

吉野 勝美  大阪大学, 工学部, 教授 (70029205)

研究分担者 京兼 純  奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (50043469)
尾崎 雅則  大阪大学, 工学部, 助手 (50204186)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード導電性高分子 / 機能性 / ポリ(3ーアルキルチオフェン) / 電子物性 / 光物性 / ルミネッセンス / 電気伝導
研究概要

(1)ポリ(3ーアルキルチオフェン)の温度による著しいスペクトル変化は、実効的な共役長の変化を反映するもので、溶融の前駆現象である。
(2)ポリ(3ーアルキルチオフェン)の導電率の温度依存性は、溶融前駆領域で異常である。即ち、ある温度でピークを示した後、高温で下る。
(3)ポリ(3ーアルキルチオフェン)のルミネッセンスは異常な温度依存性を示す。即ち、温度上昇と共にルミネッセンスは強くなることが明らかとなった。しかも、この効果はアルキル側鎖の長い程、顕著である。
(4)ポリ(3ーアルキルチオフェン)の物性は、固体ー液体転移に伴って著しく変化する。転移に際し、導電率は急激に低下し、ルミネッセンスも強くなる。さらに、吸収端のエネルギーも大きく高い方へシフトする。
(5)数キロバール程度の圧力を印加すると転移点は高温側にシフトする。
(6)高温度域においてスペクトルが短波長にシフトしている時、圧力を印加すると、再び長波長にシフトし、元の状態に復帰する事がわかった。
(7)これらの著しい性質の変化は次の様に説明できる事が明らかとなった。まず、側鎖のアルキル側のコンフォーメーションが大きく変化し、トランスーゴーシュ等の変化が生じ、アルキル鎖がかさ高くなるので、チオフェンのS原子との立体障害が大きくなり、ポリ(3ーアルキルチオフェン)の主鎖のチオフェン間の結合にねじれが生ずる。このねじれにより、共役系の平面性が低下するので、実効的に共役長が変化し、禁止帯幅が変化し、吸収スペクトルが変化する。特に、固相域ではねじれがランダムに入るので、実効共役長に分布が生じ、吸収ピークは変化するが吸収端は変化しないという結果になる。また、実効共役長の分布は、禁止帯幅のゆらぎを生じ、これが導電率の温度依存性の異常をもたらす。また、実効共役長の高温での低下は、励起されたものの移動を抑え再結合を助長するので、温度と共にルミネッセンスが強くなる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Yoshino: Japan Journal of Applied Physics. 27. L1410-L1413 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yoshino: Solid State Communications. 67. 1119-1121 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yoshino: Japan Journal of Applied Physics. 27. L1606-L1068 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yoshino: Japan Journal of Applied Physics. 27. L1612-L1615 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yoshino: Japan Journal of Applied Physics. 27. L2034-L2036 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yoshino: Japan Journal of Applied Physics. 27. L2388-L2391 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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