研究課題/領域番号 |
63604510
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
長田 義仁 茨城大学, 教養部, 教授 (60007804)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | プラズマ重合 / 有機金属化合物 / チタニウムイソプロポキシド / ガスセンサー |
研究概要 |
有機金属化合物をプラズマエネルギーによって高分子化すると同時に金属との自己組織化、高次構造化を行ない、それに基づく新規な機能材料の合成を目的としている。我々は昨年までに銅アセチルアセトナート(CuAA)をプラズマ重合することによって金属-有機多相高次構造を有する薄膜が得られ、これらの薄膜は光伝導、スイッチング、負性抵抗電子線パターンの形成など多彩な機能を持つことを明らかにした。またテトラシアノキノジメタンの重合により、二次元大環状高分子錯体を合成し、その電気的性質を調べた。 本年度は、チタニウムテトライソプロポキシドのプラズマ重合膜を合成し、光電気および光触媒能について検討した。チタニウムテトライソプロポキシドのプラズマ重合膜の電導度は、重合時間、プラズマ出力に大きく依存する。酸素を注入しないで重合した膜は、重合時間15分、プラズマ出力20Wでは10^<-8>S/cmという低電導性であるが、重合時間15分、プラズマ出力35W以上では10^0〜10^2S/cmという高電導性であった。121K〜286Kにおける抵抗を測定した結果、この膜の電気伝導の活性化エネルギーは0.12eVであり、またn型半導体としての整流特性を示した。重合した膜は、アモルファスであるが、500℃、15分のアニーリングにより多結晶状態(ルチル型)へと変化することが、電子線回折パターンよりわかった。また重合時間30分の重合膜のアニーリング後の光電流値は18uAであり、アニーリング前と比較すると約2.5倍増加した。さらに特定の有機ガスを吸着し燃焼型ガスセンサーに応用できることを明らかにし、得られたプラズマ重合膜をESCAによって解析した。
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