研究課題/領域番号 |
63604515
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
眞隅 泰三 東京大学, 教養学部, 教授 (20012304)
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研究分担者 |
黒沢 達美 中央大学, 理工学部, 教授 (80055061)
南 英俊 東京大学, 教養学部, 助手 (00190702)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1988年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Wide Gap Semiconductorsの物性制御 / 極端状態 / 励起子系 / ピエゾ型ポーラロン / II-VI族化合物の光伝導 / 伝導、光物性の制御反転分布状態 / 超伝導性化合物半導体 / 超伝導性光伝導 |
研究概要 |
1)超高純度化合物半導体結晶の精製と格子欠陥の評価の研究代表的II-VI族化合物半導体であるCdS,CdTe及びCu_2O材料などの現状評価を、光伝導や発光測定などをとおして行っている。 2)極端状態における化合物半導体の高速時間分解光物性の研究 超高純度AgCl_x×Br_1-_x結晶(0<x<0.45)での励起子分子の結合エネルギーE_<em>^Bの混晶率による変化を追求し、E_<em>^Bの値がx=0での7.2meVからx=0.37の18meVまで、xに対して非線形に増大することを見出した。 3)強磁場、高電場内での伝導電子やポーラロンによる非線形現象や反転分布状態、コヒーレント状態への凝縮などによる伝導の制御の研究 II-VI族化合物半導体内でのピエゾ型ポーラロンによる非線形伝導現象や反転分布状態形成の特色を総合的に調べ、ポーラロンのV_y=E_x/B_zが音速V_sに近い所でHall角の明瞭な増大が存在することを初めて見出した。その他特にCu_2Oについても、同様な研究を開始したところ、正孔易動度μ_H=160,000cm/V・secなど研究展開の大きな可能性を見い出した。 4)素励起による光伝導、光磁性と緩和機構のダイナミクスの研究 半磁性半導体Cd_1-_xMn_xTeのブロッキング電極によるパルス光伝導の研究を新しく開始した。バンド間遷移の長波長側に明確なピークを観測したが、これはそのスペクトル分布の磁場変化から、捕獲中心のまわりの磁気ポーラロン励起子に起因するものと考えられる。 5)超伝導性化合物半導体の光物性の研究 高温超伝導体につながる酸化物、たとえばY-Ba-Cu-O系化合物について、繰り返しパルス光伝導Q(T,λ);(T:温度,λ:波長)と4端子法による暗抵抗R(T)を測定し、多彩な超伝導性光伝導現象を発見した。これは超伝導機構への示唆と同時に、新しい機能性材料の研究としての応用面からも注目すべきものである。
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