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高スピン有機分子の設計による有機磁性材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63604519
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

岩村 秀  東京大学, 理学部, 教授 (10011496)

研究分担者 古賀 登  東京大学, 理学部, 助手 (60161890)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードポリアセチレン / ポリラジカル / 有機強磁性体 / 新しい分子設計 / 有機安定ラジカル / ESRスペクトル / 常磁性磁化率
研究概要

我々はこれまでポリ(m-フェニレンカルベン)のオリゴマーが、有機分子でありながら高スピン状態を基底状態とし、大きな磁気モーメントを持つ常磁性体であることを明らかにして来た。本研究では、有機磁性材料を開発すると言うより現実的な観点から、安定フリーラジカルをポリ(フェニルアセチレン)の側鎖に配置し、一挙に1分子当り10^210^3個のスピンを整列させた分子の設計と構築を進めた。
1.1、2-ジフェニルアセチレンがレジオ選択的に重合する場合を想定し、ラジカル中心をどこに配置すればよいかと言う問題へのアプローチをモノマーを用いたモデル実験で行なった。その結果、2個のフェニール基のm、P^′位であることが分かった。
2.オレフィンメタセシス系触媒およびウィルキンソン型触媒を用い、各種フェニルアセチレンの重合を試みた。すべての安定ラジカルおよび窒素官能基の多くは触媒毒となり、これらでは重合反応は進行しない。
3.多くのポリ(フェニルアセチレン)は有機溶媒に対する溶解性の高い点に着目し、P-Br、P-CO_2CH_3、P-PhCO置換ポリマーを得た後に、置換基を化学的に変換して、安定ラジカルを導入した。
4.得られたポリフェノキシル、ポリベルダジル、ポリニトロキシドは平均分子量Mw=3〜7×10^4、ESRおよび磁化率によるスピン濃度0.044〜1.9×10^<21>スピン1gであった。これらは、モノマーユニットの10〜24%レカラジカルとなっていないことに対応する。
5.磁化率の測定によると、低温ではS=1/2〜1の常磁性が支配的であるが、室温領域で一部強磁性的振舞いを示す試料が得られた。
6.スピン濃度を高め、強い磁性を示す試料が均一に得られる努力を続けたい。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 岩村秀: Macromolecules. 21. 3386-3388 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岩村道子: Chemistry Letters. 1249-1252 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 高木克彦: Journal of Chemical Society Faraday Transaction I. 84. 3475-3486 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岩村秀: Reviews of Heteroatom Chemistry. 1. 22-30 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岩村秀: サイエンス. 19(2). 76-88 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 古賀登: 日本化学会誌. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岩村秀: "大学院有機化学(上、中、下)" 講談社サイエンティフィタ, 874 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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