研究課題/領域番号 |
63604563
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
西川 友三 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90005215)
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研究分担者 |
塩野 剛司 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (30178850)
岡本 泰則 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50101259)
林 国郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30027817)
西田 俊彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30027809)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1988年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 塑性 / 塑性加工 / 高温押し出し / 微細組織 / Ba-フェライト |
研究概要 |
イオン結合・共有結合から構成され、結晶構造が複雑なセラミックスは、転位の移動が起こり難く、脆性破壊し易い。そのため塑性変形を利用したセラミック材料の加工技術は、現在でもほとんど行なわれていない。本研究では、セラミック材料の塑性加工の可能性を追究・確立を目ざす一環として、前年度からの高温押し出し法をさらに進め、断面減少率(R)、などの条件が加工後の焼結体組織にどのような影響を及ぼすかについて検討した。 実験には、常圧焼成で作製したBa-フェライト(Ba0.6Fe_2O_3)焼結体を用いた。この焼結体を金属性カプセルに封入し、1100〜1400℃の温度範囲で予熱後、押し出し操作を行った。 1240℃以上の予熱温度でBa-フェライトの押し出しが可能であった。R値を48〜84%の範囲で変えて高温押し出しを行った結果、R値が最も大きい84%の場合には、押し出し圧力が治具の耐圧限界を越したため、押し出しはできなかった。一方、R値が48、64%の場合には、カプセル、焼結体共にスムーズな押し出しが得られた。しかし、75%の場合には、押し出しは可能であったが、カプセルとBa-フェライト焼結体との境界がいびつになることが分った。このような欠陥は、押し出し時のカプセルと焼結体との流れに大きな差が生じるためであり、R値を大きくするにしたがってカプセルと焼結体との押し出し抵抗の差が顕著になることに起因すると推察した。また、Ba-フェライト焼結体の組織は、R値の増加と共に押し出し前に存在していた大きな針状結晶が微細化され、同時に気孔率も減少していくことが明らかとなった。特にR値が64、75%の時の気孔率は、同じ試料をホットプレスで作製した場合よりも小さく、高温押し出しが短時間でち密な焼結体を作製するのに有効であることが分った。
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