研究課題/領域番号 |
63607002
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
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研究分担者 |
畑田 耕一 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029402)
楠本 正一 大阪大学, 理学部, 教授 (30028253)
小田 順一 京都大学, 化学研究所, 教授 (50027041)
伊藤 嘉彦 京都大学, 工学部, 教授 (40026018)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1988年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
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キーワード | 超効率不斉増殖 / 1β-メチルカルバペネム / エメチン / 触媒的不斉合成 / シリル化反応 / 酵素 / 糖鎖合成 / ノイラミン酸 / 液体クロマトグラフィー / 光学分割 |
研究概要 |
福本圭一郎はモノアルキルマロン酸よりキラルな1.3-プロパンジオールを製し、先ずその絶対配置を決定し、次いでこれをキラル源として立体選択的に不斉中心を導入し、すなわち立体選択的に不斉増殖を行い、抗生物質1β-メチルカルバペネムの形式的菌合成、またアルカロイドエメチンの合成を超効率下に完成した。 伊藤嘉彦はパラジウムホスフィン触体を触媒としてジシラン類がα、β-不飽和ケトンに1.4-付加β-シリルケトンシリルエノールエーテルを与えること見出し、これを酸化することによりβ-ヒドロキシケトンを立体選択的に合成するとともに光学状性ビナフチルジホスフィン配位子を用いて不斉1、4-ジシリル化を達成した。 小田順一は有機培媒中でリパーゼを触媒とするハロヒドリンの速度論的分割がエノールエステルにより不可逆的かつ高選択的に進行することを見出した。またスチルベンジアミンをC_2-不斉源とする高選択的分子内ラクトン化反応を完成し、さらにグルタチン合成酵素の構造と機能を解明するため未酵素のX線結晶解析を行った。 楠本正一は3-デオキシ-D-マン1-2-オクツロン酸に適用した合成法をIV-アセルノイラミン酸に応用し、3-デオキシ-2-ウロソン酸の一般的で新規な効率的な合成法を開発した。また上記オクツロン酸誘導体をリポ多糖の合成に用い糖鎖合成への有用性を証明した。 畑田耕一はセルロース(4-t-ブチルフェニルカルバメート)をシリカゲルに吸着させて得られる高速液体クロマトグラフィー用充填剤が優れた光学分割能を有し、極めて広範囲のラセミ体を分割し得る実用性の高いことを見出した。またセルローストリス(3.5-ジメチルフェニルカルバメート)のキラルカラムを用い、これまで困難であったラセミのカルボン酸の直接分割に成功した。
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