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高い酸素活性化能を有する新規な非ヘム鉄錯体の開発とその酸化触媒としての応用

研究課題

研究課題/領域番号 63607517
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

杉浦 幸雄  京都大学, 化学研究所, 教授 (40025698)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード非ヘム鉄 / 酸素活性化 / 酸化触媒 / ブレオマイシン / ペルオキシダーゼ / チトクロームP-450
研究概要

1.ブレオマイシンの巧妙な鉄配位・酸素活性化部位を基礎にして、新しい非へム鉄型の酸素活性化機能を有する配位子として、科学的に不安定なピリミジン核の代りに安定なピリジン核をもった分子を設計・合成した。得られた化合物と鉄との錯体をESR、電子スペクトルなどによって特徴づけたのち、分子状酸素の活性化能をブレオマイシンと比較したところ、約20%の活性であった。
2.合成配位子とブレオマイシンとの鉄配位子としての性状や差異を詳細に検討するため、4-置換(アミノ、メトキシ、クロロ)ピリジン環のπ電子状態をヒュッケル法に基づいて計算し、窒素原子上の電子密度と酸素活性化能との相関性について定量的に考案し、4-メトキシピリジン環がもっとも効果的であることがわかった。また、ヒドロキシヒスチジンへのかさ高いt-ブチル基の導入についても検討した結果、4-メトキシ基およびt-ブチル基の導入は酸素活性化能を大幅に上昇させ、ほとんどブレオマイシンに匹敵することが明らかになった。
3.ブレオマイシン-鉄錯体と種々の酸化剤(ヨードソベンゼン、過酸化水素、クメンヒドロペルオキシドなど)によって生成する活性型ブレオマイシンはオレフィンのエポキシ化や芳香環の水酸化を触媒することがわかったので、合成配位子-鉄錯体と酸化剤とによる酸化反応を比較・検討した。その結果、新たに開発した非ヘム鉄錯体は酸化触媒としても極めて有用であり、特にオレフィンの不斉エポキシ化がはじめて認められた。さらに、本非ヘム鉄錯体は、過酸化水素の存在下、強いDNA鎖切断活性を示し、酸化的にDNAを分解していることが予想された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉浦幸雄: 蛋白質核酸酵素. 33. 3102-3108 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Ohno: Int.J.Exper Clin.Chemotherapy. 1. 12-22 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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