研究課題/領域番号 |
63609004
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村田 好正 東大, 物性研, 教授 (10080467)
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研究分担者 |
栃原 浩 東大, 物性研, 助手 (80080472)
稲葉 章 阪大, 理, 講師 (30135652)
西田 信彦 東工大, 理, 助教授 (50126140)
千原 秀昭 阪大, 理, 教授 (50028073)
小川 信二 東大, 物性研, 教授 (90160754)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1988年度: 29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
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キーワード | 極低温表面 / 表面構造相転移 / 表面熱測定 / 表面伝導度 / 表面新物質相 |
研究概要 |
1K以下の極低温領域の表面構造および物性の測定が出来る装置を開発し、それを用いてまだ測定例のない極低温領域で発現が期待できる表面に特徴的な現象をとらえようとするものである。液体窒素と液体ヘリウムで2重に遮蔽した空間内に、液体^3Heで減圧冷却できるクライオスタットのついて試料ホルダー、低速電子回折、電子エネルギー損失分光、紫外光電子分光の2次元測定が可能な大門式エネルギー分析器と、マイクロチャンネルプレート、位置敏感検出器を組み合わせた低速電子の2次元検出系を組み込む。2重の冷却シュラウドの外部から、LaB_6陰極と磁場型レンズ系の微小焦点の平行性のよい低速電子線および希ガス放電管からの真空紫外光が入射する。オージェ電子分光も測定可能にする。このような装置の各部分の設計・製作がほぼ完了し、これからいよいよ組立に取りかかる所である。。一方、この装置の完成を待たずにこれと平行して、Si上のAg、Auでの低温領域での伝導度の測定を行うなど超高真空下ではないが、物性測定を行っている。また、物理吸着系であるがグラフォイルに吸着したCOの単分子層以下の領域での熱容量の測定で5.4Kに相転移を見出している。また、超高真空下では最低到達温度は15Kであるが、Si(001)表面での2×1→c(4×2)の相転移に伴う表面準位の変化を角度分解電子分光と低速電子回折でのストリークパターンの強度分布を測定し、相転移における非対称ダイマー列の変化についての有用な知見を得ている。しかし、Nb-Mo合金の(001)表面での低温域での相転移の発現を期待した実験を行ってきたが、今の所成功していないなど、低温域での表面新物質相の創製には苦労をしている。これらとは別に、極低温領域から試料の清浄化に必要な温度である2000℃まで使用可能な温度計として、Pt-Pt(Rh)が良いことを確かめたなど周辺も整ってきた。
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