研究課題/領域番号 |
63609005
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 虔一 東京大学, 物性研究所, 教授 (00016718)
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研究分担者 |
川合 知二 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20092546)
津田 惟雄 東京理科大学, 理学部, 教授 (20155386)
潮田 資勝 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90176652)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
1988年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 表面新物質相 / 反応性表面 |
研究概要 |
「表面新物質相としての反応性表面」を研究課題とする本計画研究班は「新物質相創製装置」および「表面機能化装置」を製作してきた。「新物質相創製装置」は東北大学電気通信研究所(潮田資勝教授)にて本計画の初年度と2年度で製作し、「表面機能化装置」は東京大学物性研究所(田中虔一教授)において2年度と最終年度で完成する。東北大学の「新物質相創製装置」についてはロング・サンプルトランスファーロッドを使って試料となる単結晶の劈開、熱処理、蒸着等の全ての操作を超高真空下で行い、試料上への金属の蒸着を行った。蒸着源を試料から80cmと離すことによって試料上への蒸着量を単原子層以下でコントロールしながら実験を行った。GaAs(110)面にCsとOを吸着させると表面は負の電子親和性(NEA)を示すようになる。このNEA表面についてLOフォノンのラマン散乱の強度を測定することによってCsとOの吸着のより生じる表面近傍のバンドの曲がりを推定する実験を試みている。一方「表面機能化装置」は東京大学物性研究所の田中研究室が独自に開発した方式を使い10^0Tarrから一気圧までの実験が自由にできるようになった。この装置を使ってN_2の吸着に不活性なだけでなく窒化物が存在しないと言われている金属(Pd、Pt、Rh等)の表面で触媒反応(NO+H_2[N]+H_2O)を行わせ表面窒化物と言えるC(2×2)-N構造の新しい反応性表面の合成に初めて成功した。この表面化合物は化学反応性にとみH_2と反応しNH_3を生成する。本計画に従って最終年度で液相実験を行えるシステムを開発し電気化学反応を単結晶表面で行えるようにする。この装置は単結晶表面を気相から液相までのあらゆる系を対象に実験出来る世界で最初の装置となるであろう。
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