微量の沈降粒子の^<14>C/^<12>C比をタンデトロン加速器質量分析計で測定するための技術的な検討を行なった。現在、ルーチンワークとして用いる炭素量は20mgである。試料を熱分解して発生するCO_2を金属マグネシウムと反応させて、非晶質炭素にする。反応生成物を塩酸処理し、ろ過して集める。この非晶質炭素を乾燥し、銀粉末と混合して、加速器分析用のターゲットとしている。セジメントトラップから得られる炭素量は5mg程度であるので、50mgの大理石(炭素にして5mg)を用いて、ルーチンワークに従って実験を行なった。加速器分析の結果、現代炭素の混入率は4.8%と高く、炭素の収率は38%と低い。そこで、現代炭素の混入を抑え、収率を上げる対策を講じ、その結果、現代炭素の混入率は1.5%と著しく改善されたが、収率は46%とあまり良くならなかった。そこで、CO_2を鉄を触媒として水素で還元する方法の検討するため、その反応真空ラインを設計し、その作成を行なっている。
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