研究課題/領域番号 |
63611006
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷川 博一 京都大学, 理学部, 教授 (20025232)
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研究分担者 |
中沢 清 東京工業大学, 理学部, 教授 (10025455)
永田 武 国立極地研究所, 名誉教授 (10011389)
佐藤 修二 国立天文台, 助教授 (50025483)
中野 武宜 京都大学, 理学部, 助教授 (30027346)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1988年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
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キーワード | 惑星系星雲 / 星間磁場 / 天体赤外線偏光観測 / 双極分子流 / 隕石磁気 / 太陽系星雲の冷却 / 超新星における固体微粒子 |
研究概要 |
(1)惑星系の生成過程に関する理論的研究では、分子雲コアからまわりのガスへの角運動量輸送能率が、コアの回転の減衰時間はアルフベン質の掃引したまわりのガスの慣性能率がコアの慣性能率に等しくなる時間に等しいとの条件から定まること、及び、分子雲コアが磁束と角運動量とを失いつつ収縮する過程では、初めはまわりのガスと共回転状態であり後には角運動量を保存しながら収縮することを明らかにした。また観測的研究では、暗黒星雲から原始星を経てTタウリ型星に至る間の氷のふるまいと原始星のまわりの塵運の構造とについて明解なスキームを描いた。なおプリズム型測光偏光器が完成し上松1m赤外線望遠鏡で観測を行い所期の性能の達成を確認した。 (2)隕石磁気に関しては、炭素質隕石ALLENDE、Y74662及びY81020の含有磁性鉱物の科学組成・基本的磁気特性の精密測定を行った上で、それらの自然残留磁化諸特性を測定し結果を解析した。これら3個の原始隕石の自然残留磁化は原始太陽系初期に300℃〜0℃の温度範囲で1〜3Oeの磁場中で熱残留磁化又は結晶残留磁化の機構により獲得したものであることがほぼ確実である。 (3)星雲の熱史と固体の形成・集積過程に関する理論的研究では、自転角運動量については太陽重力下での衝突過程から自然に説明されること、微惑星の遠距離散乱の公式が求められたこと、が示された。太陽系星雲の熱史については観測と斉合するモデルが作られつつある。また固体の形成については超新星の放出ガス中において、ガスの混合がないときは炭素質微粒子が、混合があるときは著しく酸化的雰囲気中での微粒子生成がおこりAL_2O_3、Fe_3O_4及びMg_2SiO_4のサブミクロン以下の微粒子が生成されることが示され、特に後者の場合放出ガスのクランピー構造がなければ超新星は約800日でブラックアウトする。
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