研究課題/領域番号 |
63611510
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
和田 節子 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30017404)
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研究分担者 |
坂田 朗 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (90017393)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 星周塵 / 急冷固体 / 微粒子 / プラズマ / 赤外スペクトル |
研究概要 |
晩期型の星の周りでの塵形成の過程を再現する実験を行なった。星周の彩層は薄いガラスのプラズマである。その外周部のプラズマが消光する領域で塵形成が行われている。ここでは、SiOガスの存在が観測的に確認されている。SiOガス発生部を組み込み、H_2、COなどの雰囲気ガスをプラズマ化するための高周波導入端子を装着した回転型蒸着装置を設計、製作した。SiOガスはSiO_2とSi粉の当量混合物をTaボート中で1.300℃に過熱し得た。高周波コイルを回転することにより、SiOガスを雰囲気プラズマガスへと導き、混合ガスのプラズマを形成した。そのプラズマガスの外縁部でプラズマからの急冷固体を得、その赤外スペクトルを測定した。雰囲気ガスをAr、H_2、COとして、SiO急冷固体の生成実験を行った。いずれの場合も、SiO急冷固体の性質は赤外スペクトル的に3つに分類できた。すなわち、(1)プラズマの影響を強く受けた固体形成が行われる領域。これはSiO発生部から最も遠いプラズマ外縁部に当たる。(2)プラズマの影響を受けない領域。SiO発生部の直上部。(3)上記(1)、(2)の中間に当たる、プラズマの影響を中程度受ける領域。(1)でこれまで報告されたことがないSi-O骨格を持つアモルファス急冷固体が得られた。この急冷固体の特徴の第一は、ケイ酸塩鉱物をはじめとする、他のSi-O骨格を持つ固体物質の10μmスペクトルに比較し、小さな質量吸収係数を示すことである。その第二は、COを雰囲気ガスとしたときに、SiOにCOを巻き込んだSi-C-O系の固体を作ることである。COは星間で多量に存在する分子であり、SiOガスが塵形成を行うときこの種の固体を作る可能性がある。このSi-C-O系の固体は、炭素とケイ素が共存するいわば、ケイ酸塩鉱物と炭素系物質の前駆物質と考えられ、この物質のH_2OやH_2などとの後続反応を検証する必要がある。
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