研究課題/領域番号 |
63613010
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
大島 耕一 宇宙科学研究所, システム研究系, 教授 (80013621)
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研究分担者 |
本間 弘樹 千葉大学工学部, 教授 (90009233)
林 正徳 西日本工業大学, 教授 (20037691)
藤原 俊隆 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023225)
麻生 茂 九州大学, 工業部, 助教授 (40150495)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1988年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 渦度のある流れ / 数値流体力学 / 粘性流 / 離散渦法 / ナビエ・ストークス方程式 / 渦管 / 渦管の干渉 |
研究概要 |
1988年6月米国のWilliamsburgにおいて第11回流体力学における数値的方法に関する国際会議が開催され、また9月5ー8日には岡山において流体解析における数値的方法に関する国際会議、同じく8ー16日にはソ連邦のハバロフスクにおいて日ソ数値流体力学会議が開かれた。大島はこれらの会議において、特別講演または招待講演として、日本の数値流体力学研究の状況を報告し、この重点領域研究"数値流体力学"の研究成果にふれた。特にこの研究班の研究目的である渦度を含む流れについては、非圧縮性流れにおける渦度のソレノイダル性に起因する2次元流と3次元流の相違、粘性流における循環の非保存の結果としてのみ起こる3次元渦管の繋ぎ替えについて、基礎方程式論の立場から論じた。また、流れ場の中央部に集中したサポートを持つ渦度を含む流れ場の、離散渦法による3次元渦管の干渉の計算、ナビエ・ストークス方程式の差分法による直接解法および3次元渦輪の干渉の精細な測定、などから得た渦度の立体的映像はこの現象の理解を大いに深めた。物体境界を含む流れについては、林・麻生が主として離散渦法による計算を行なう際の剥離渦の決定法について精密な理論を組み立てた。日本航空宇宙学会における総合講演および会誌に掲載された総合解説によって、彼らの提案は学界の広い支持を得た。またこの研究においては昨年度本科学研究費に依って設備された画像処理装置が有効に利用された。本間は、本年度重点的に配分された本研究費によって多重並列処理装置を備えたスーパーコンピュータ・システムの整備に努力した。藤原は化学的変化を伴う渦度を含む流れの数値解析法の確立に努め、多くの成果を挙げた。なおこれらの成果はそれぞれの研究者によって、昨年末の第2回数値流体力学会議でも報告されている。また11月の宇宙航行の力学シンポジウムの際に本研究班の報告を行い、そのProceedingsも出版されている。
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