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ヒトパピローマウイルスによる発がんの解析

研究課題

研究課題/領域番号 63614517
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

羽倉 明  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00029779)

研究分担者 井上 正樹  大阪大学, 医学部, 助手 (10127186)
湯通堂 満寿男  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (70135747)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1988年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
キーワードヒトパピローマウイルス / 子宮頚癌 / 癌遺伝子 / トランスフォーメーション
研究概要

子宮頚癌やEV患者の皮膚癌とヒトパピローマウイルス(HPV)との関係を明らかにすべく、本年度は、主としてHPVのtransforming遺伝子の機能解析と子宮頚癌組織中での活性化がん遺伝子の検索を行い、以下の結果を得た。I.HPVの遺伝子機能:レトロウイルスベクター(pZipneoSV(X)1)に各種HPV typeのDNAを挿入し、HPVの持つ遺伝子機能の解析を行った。その結果、i)HPV16のE6E7ORF(open reading frame)は株化細胞のtransformationに関与しており、E6ORFがヌードマウスでの造腫瘍性を決定していること、ii)初代培養細胞(ラット胎児)はF7ORFによって不死化(immortalize)するが、同細胞は株化細胞と異なり、E6E7ORFで直ちに完全なtransformationが起こらないこと、iii)E6E7ORFによりimmortalizeした細胞は長期間、継代培養を繰り返すことによって完全なtransformed細胞にprogressし、同細胞中でc-Ki-ras遺伝子のmRNAが有意に増加していること、をそれぞれ明らかにした。また、HPV16以外にla、6、17、52a型を用いて、これらtype間のtransforming遺伝子の機能を比較検討し、用いたすべてのHPVに不死化能を決定する遺伝子が存在するが、株化細胞のtransform能に関しては各type間で差異が認められ、HPV16が最も強いtransform能を持つことを明らかにした。II.子宮頚癌組織中のtransforming遺伝子の検索:子宮頚癌組織中で活性化されているがん遺伝子を明らかにすべく、52側の子宮頚癌組織を用いて、同組織由来DNA中、NIH3TS細胞に対し、transform能を示すDNAの検索を行った。その結果、子宮頚癌由来のHPV16/18DNAとc-ras特にc-Ki-rasDNAがtransformしたNIH3T3細胞中に、同時にまた高率に存在していることを明らかにした。以上の結果は、子宮頚癌の発生にHPVと共に他の要因(ras遺伝子など)の関与が必要なことを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Yutsudo: Virology. 166. 594-497 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Inoue: Journal of Virology. 62. 106-113 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Inoue: Virology. 168. 57-66 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Inoue: Gynecol Oncol.(1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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