研究課題/領域番号 |
63614518
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80166214)
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研究分担者 |
三輪 岳志 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (20174229)
榎本 平 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00127622)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1988年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
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キーワード | がん遺伝子 / 細胞骨格 / 膜裏打ち蛋白質 / 細胞運動 / ヒトβ-アクチン遺伝子 / CArG box / リポコルチン / 蛋白質キナーゼ / 細胞変異株 |
研究概要 |
癌細胞の表現形質発現に関与する遺伝子群およびアクチン関連蛋白質の役割について検討し、以下のようか研究結果を得た。 1.コンピューターによる画像解析を利用した細胞運動の定量法を確立し、形質転換細胞では細胞辺縁部のラッフル運動が亢進していることを明らかにした。また、実験的転移能の異なる癌細胞系において、ラッフル運動能の量的な差異は、癌細胞の転移能と正の相関を有していた。 2.細胞膜裏打ち蛋白質であるリポコルチン関連蛋白質として、ヒト胎盤より7種類の蛋白質を精製し、各々に対する抗体を作成して生化学的性質を決定した。特に、68K-Iは胎盤に特異的に発現する新しい蛋白質でありリポコルチンIと免疫学的に交叉することが明らかになった。 3.細胞運動および形態に関する細胞変異株TR4及びTR5について、癌遺伝子の導入による実験的転移能の変化を検討した。TR4変異株はsrcで形質転換すると親株より約40倍高い肺転移能を示し、逆にTR5はsrcで形質転換してもほとんど転移性を示さなかった。また両者には増殖因子に対する応答においても、顕著な相違が認められた。 4.ヒトβ-アクチン遺伝子には、3ヶ所の血清依存性エンハンサーが存在することが判明し、転写活性制御因子の結合部位を2ヶ所同定した。また、心筋や血管型平滑筋α-アクチン遺伝子のプロモーター部分には数カ所のCArG boxがあり、筋肉細胞での組織特異的発現に関連していることが明らかになった。 5.新しい癌遺伝子検索細胞SHOKを用いて、新しい蛋白質キナーゼ群のcot、146 Alu→Proの変異を有するK-ras、S'上流域のDNA構成により活性化されたmos、種々の点突然変異を有するN-rasが検出された。いずれも従来の検索細胞であるN1H3T3細胞に対し、形質転換能を示さなかった腫瘍細胞DNAに、その存在が確認された。
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