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新しい細胞増殖調節因子の抗腫瘍剤としての応用

研究課題

研究課題/領域番号 63614519
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

堀尾 武一  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (70029932)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1988年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワード細胞増殖調節因子 / 増殖阻害因子 / 増殖因子 / 細胞培養 / 癌 / 抗腫瘍剤 / 化学療法 / 精製
研究概要

これまでに、正常ラットの肝臓由来の上皮性細胞株BRLと、腫瘍性形質転換細胞株RSV-BRLを標的細胞として種々の動物血清中の増殖阻害因子を検索した結果、ラットやマウスの血清には正常細胞に強い活性を示す増殖阻害因子が、また、兎の血清には癌細胞に対して強い増殖阻害活性を示す因子が存在することを見出している。本研究では、兎血清から2種の増殖阻害因子を精製し、その抗腫瘍性およびその他の性質を調べた。兎の血清には癌細胞に対して強い活性を示す、酸に不安定な増殖阻害因子(GI-A)と、酸で活性化され、正常細胞に対してより強い活性を示す増殖阻害因子(GI-B)が存在することを見出し、その両者を精製することができた。精製GI-Aは、分子量68,000の一本鎖蛋白質であり、その等電点(p1)は5.7であった。この因子は、酸だけでなく、6M GuHCl、6M尿素などの変性剤、および、95℃、5分の熱処理によって失活した。精製GI-Aは、BRLよりもRSV-BRLに対して強い増殖阻害活性を示し、RSV-BRLに対する50%増殖阻害濃度(1d_<50>)は約500ng/mlであった。GI-AはRSV-BRLだけでなく、SV40形質転換ヒト線維芽細胞B-32、ras形質転換マウス線維芽細胞ras-NIH3T3、ヒト肺腺癌細胞A549、ヒト口偏平上皮癌細胞HSC-4に対して増殖阻害活性を示したが、正常な上皮性細胞や線維芽細胞に対しては、殆ど活性を示さなかった。一方、酸で活性化される、GI-Bは、分子量13,000、Pl約9.2の一本鎖蛋白質であった。GI-BはRSV-BRLよりもBRLの増殖を強く阻害し、BRLに対するID_<50>は約1ng/mlであった。また、GI-Bは酸だけでなく、変性剤や熱に対して安定であった。以上の2種の増殖阻害因子のうち、特にGI-Aは抗腫瘍剤として有望と思われる。現在、これらの増殖阻害因子の構造解析と機能解析をさらに進めている。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Mashima: J.Biochem.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Miyazaki: Intracellular Protein Catabolism Japan Scientific Press,Tokyo.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 宮崎香: Biotherapy.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Miyazaki: In Vitro.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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