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哺乳類細胞の細胞の細胞複製調節に関与する遺伝子群の遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 63615516
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

井手 利憲  広島大学, 医学部, 教授 (60012746)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード細胞複製 / 突然変異株 / 温度感受性変異株 / 体細胞遺伝学 / 哺乳類細胞 / シグナルトランスダクション / 核タンパク質
研究概要

1.細胞複製調節に関与する遺伝子が突然変異した変異細胞株の新たな相補群の分離に関する研究については、ラット3Y1細胞株よりGO期停止能力の優れた株を新たにクローニングして用いた。高温ではGO期からの増殖誘導のかからない温度感受性変異株を新たに12株得ることが出来た。現在、相補群についての検定を行っている。2.GO期からの増殖誘導機能に温度感受性変異性を持つ細胞株の解析に関する計画については、既に得られていたtsJT16株について行った。本細胞株の変異機能の働く時間は、増殖誘導後の初期(2-3時間)であった。c-fos、c-myc、ODCなどの遺伝子の発現誘導は正常であった。タンパク質の二字元電気泳動分析によって、ひとつのタンパク質スポット(p70)の合成誘導が温度感受性であることが判明した。p70の合成は増殖誘導直後から始まり、6時間くらい継続するが、S期進入前には消失した。p70の合成誘導は、プライマリーな転写上昇によるものであることが各種阻害剤を用いた実験から推定された。p70は核タンパク質で、半減期は比較的短かかった。これらの結果は、p70が遺伝子を二次的に活性化するエンハンサー結合タンパク質のグループに属するものであること、本細胞が高温で増殖誘導されないのはp70を合成誘導出来ないためであること、を示唆する。p70は非イオン性界面活性剤で核から容易に抽出され、これをイオン交換、ゲル濾過などのカラムで分画した後、本申請備品である高速液体クロマト装置によって更に精製を進めている。尚、本細胞の温度感受性変異遺伝子産物はp70の合成誘導に至る過程のシグナルトランスダクションに関与すると思われ、この様な変異株は哺乳類細胞では従来得られていないユニークなものである。3.変異遺伝子クローニングに関する計画は、現在も尚進行中であり、クローニングには至っていない。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 太陽玉,後藤祐三,辻順,亀岡由美子,石橋貞彦,白木和子,井手利憲: Experimental cell Research. 179. 50-57 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 高須賀剛,辻順,坂山美穂子,石橋貞彦,井手利憲: Molecular and Cellular Biology.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 高須賀剛,坂山美穂子,石橋貞彦,井手利憲: Molecular and Cellular Biology.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 井手利憲: 蛋白質核酸酵素. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 井手利憲: 蛋白質核酸酵素. 33. 1323-1324 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 井手利憲: 組織培養. 14. 33-37 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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