研究課題/領域番号 |
63615520
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
廣川 秀夫 上智大学, 理工学部, 教授 (30011737)
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研究分担者 |
松本 幸次 上智大学, 理工学部, 講師 (00119140)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DNA複製 / プロティンプライミング / RGD配列 / DNAポリメラーゼ |
研究概要 |
1. DNAポリメラーゼとプライマープロティンとの複合体形成:M2ファージゲノムからDNAポリメラーゼ(pol)およびプライマープロティン(pp)の遺伝子をpKK233-3のtacプロモーター下流にクローニング、大腸菌中で遺伝子産物を発現させた後、高度に精製することが出来た、ヘパリン、セファローズカラムクロマトグラフィーによって両者は単離されるが、その段階までは両蛋白質は分離せず複合体として精製される。この複合体は、グリセリン密度遠心法によって約94KDの単一画分として回収され、SDS・PAGEによりpolとppに分離し、その量比は1:1であった。 2. 精製ppの活性:精製ppはin vitro M2DNA複製系において.DNA複製プライミング活性を示した。一方プライミング反応に引き続いて生ずるDNA鎖伸長合成では、ppがpol活性を阻害すること初めて示すことが出来た。 3.M2palの構造解析・M2pol遺伝子(geneG)の塩基配列を決定し推定アミノ酸配列を近縁のφ29polのそれと比較した。両者間で81%の相同性が示された。さらに各種のDNAポクメラーゼとの間で強く保存されている区部の存在が明らかとなり、それらは、DNAポリメラーゼに共通な機能に関係する基本構造と推定された。 4.RGDによるM2DNA複製阻害:pp中にアルギニン・グリシン・アスパラギン酸(RGD)の配列が見出された。DNAトランスクエクンエン系にRGDを加えることにより明瞭な阻害が示された。in vitro DNA複製系においてもRGDは、プロティンプライミングによって生ずるppとdAMP複合体(イニシエイション複合体)の形成を阻害する。ppにはRGD配列と、それを認識するRDG受容部位の存在を示唆するものであり、この分子認識能によってプロティンプライミングが開始される。
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