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変異蛋白質の安定性の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 63616509
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

油谷 克英  大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (90089889)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードカロリメトリー / トリプトファン合成酵素α-サブユニット / アミノ酸置換 / 蛋白質の立体構造の安定性 / 安定性の定量
研究概要

遺伝子組み替え技術の普及によって、生化学的素養があれば誰にでも蛋白質のアミノ酸を置換することが出来るようになってきた。しかし、蛋白質の構造と安定性との相関関係に関する知見がほとんどないため、どの位置でどの残基に置換すれば、安定性を高められるかなど、予測できない。本研究の目的は系統的に置換した置換蛋白質の安定性を精度高く評価し、置換残基の特性と安定性との関係を明らかにすることである。
私たちは、大腸菌のトリプトファン合成酵素α-サブユニットの系統的な一残基置換体を用いて、置換残基が構造(形成)、機能、安定性にどんな影響を及ぼすかを調べてきた。その中で、49位(分子内部)の一連の置換体を用いて、その蛋白質の安定性を塩酸グアニジン変性曲線の解析から変性のギブスエネルギー(△dG)を求め、変異型の△dGは49位残基の疎水性に比例することを明らかにした。そこで、今年度は、
1)塩酸グアニジン曲線変性の解析から得た△dGはいくつかの仮定を含むので、直接法であるカロリメトリーで49位変性型の△dGを検証した。プリバーロフ型示差走査断熱ミクロカロリメーター(DASM4)を用いて測定した結果、49位の各々の変異型α-サブユニットのカロリメーターから得られた変性のギブスエネルギー変化は塩酸グアニジン変性曲線(濃度0に外挿)から得られたものとよい一致を示した。
2)α-サブユニットの6個の保存Pro残基(10種のバクテリアで保存されている)をそれぞれAlaに置換した6種の変異型(28,57,62,96,132,又は207位で置換)を部位指定突然変異法で得た。それらをカロリメーター(DASM4)を用いて熱安定性を定量したところ、いずれも野生型よりも安定性(△dG)が低下していた。この安定性の低下はおもにエントロピー効果によることが判明した。このことは変性状態のエントロピーを増大させたと説明できる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Matsumura,M. et al.: Eur.J.Biochem.171. 715-720 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Miles,E.W et al.: J.Biol.Chem.263. 8611-8614 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Kato,A. et al.: Protein Engineering. 2. 153-156 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 油谷克英: 細胞工学. 7. 565-571 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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