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細菌の耐アルカリ性とカチオン輸送機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63617503
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関千葉大学

研究代表者

柿沼 喜己  千葉大学, 薬学部, 助手 (80134394)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードK^+ / H^+ antiport / ATPase / 耐アルカリ性
研究概要

1.K^+/H^+交換輸送系が細菌内pH酸性化の本体であるならば細胞内pH酸性化には細胞内K^+が必須であるはずである。高濃度Na^+、低濃度K^+培地で培養しfull growthした細胞は実際にはNa^+負荷・K^+欠乏細胞である。このK^+欠乏細胞を用い、細胞内pH酸性化のK^+依存性を^<14>C-benzylamineを用いたフィルター法及びキナクリン蛍光法により検討したところ、細胞内pH酸性化は細胞内のK^+に依存することがわかった。2.K^+/H^+交換輸送系はアルカリ環境での生育に必須である。その働きを検証するために、K^+/H^+交換輸送系の欠損変異株の単離を試みた。中性では生育できるがアルカリ性では生育できないいくつかの変異株の性質を調べたところ、それらのほとんどがK^+/H^+交換輸送能の欠損であった。3.K^+、H^+-ATPaseの存在を確証するためにその活性を保持した膜小胞の調製法を各種蛋白質分解酵素阻害剤等を用い調べた。結果としてphenylmethylsulfonyl fluoride存在下調製した膜小胞にはK^+イオンによって特異的活性化されるATPaseが存在することがわかった。そのATPaseは至適pHがアルカリ性にあって、dicyclohexylcarbodiimideでは阻害されないがバナジン酸によって顕著に阻害された。このような性質を示すATPaseはいままで報告がなく新しいタイプのイオン輸送性ATPaseである。先に単離したK^+/H^+交換輸送系欠損変異株から調製した膜小胞ではK^+依存性ATPase活性は親株に較べて低下しており、このATPaseがK^+/H^+交換輸送系の本体である可能性が考えられる。4.中性培地で培養した場合に較べ、アルカリ性培地で培養した方がK^+pump活性が高かった。また中性合成培地で培養したところK^+pump活性が全く見られなかった。従ってこのポンプは本菌がアルカリ環境で生育するのに特異的に必要であると考えられる。現在、このK^+-ATPaseの同定及び精製を試みている。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshimi,Kakinuma: Jownal of Biological Chemistry. 263. 14166-14170 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshimi,Kakinuma: Jownal of Biomemlrarls wil Bioenergetics. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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