研究課題/領域番号 |
63617515
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
北川 禎三 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40029955)
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研究分担者 |
小倉 尚志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (70183770)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1988年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | シトクロム酸化酵素 / プロトンポンプ / 共鳴ラマン散乱 / 紫外共鳴ラマン散乱 / 酸素の活性化 |
研究概要 |
シトクロム酸化酵素は酸化を水に変える反応を触媒すると同時にプロトンポンプの機能を果すことが知られている。O_2分子を1個還元するのに4個の電子が必要であり、4個の電子の移動に対して約4個のプロトンが汲み出される。電子とプロトンの量比を保つのにどのような仕掛けがあるか、を解明することを目的として本プロジェクトを始めた。その戦略として、反応中間体におけるヘム及びタンパクの構造変化を追跡することにより、本酵素におけるO_2活性化機構とタンパク中のプロトン移動機構を構造化学的に説明することを狙った。反応中間体の検出はこれ迄低温トラップ法で行われてきたが、低温凍結状態ではプロトンポンプのためのデリケートな構造変化は起こらない可能性が高いので、室温溶液における反応中間体の可視吸収スペクトルをまず確立し、吸収スペクトル的に定義された状態のヘムの構造を可視レーザーラマン散乱で、タンパクの構造を紫外共鳴ラマン散乱で調べることにした。寿命の短い反応中間体のスペクトルを高いSIN比で得るためにはスペクトルの積算が必須であるが、比較的少量の酵素でそれができるように「酵素反応追跡用人工心肺装置」を製作した。50μMの濃度の酵素溶液を150ml使うと約5時間の積算が可能となった。最高時間分解能は140μsで、これによりO_2との反応中間体であるCompound AとCompound Bのスペクトルを室温で観測することに成功した。Compound Aの段階ではチトクロムCから本酵素に電子移動は起っていないが、Compound Bの段階ではそれが起っていることを見つけた。また「ラマン散乱・吸収スペクトル同時測定装置」を作り上記の吸収スペクトルと同時にそれら中間体の共鳴ラマンスペクトルを初めて測定した。また紫外共鳴ラマン散乱の測定のためArレーザーの488.0nmの発振線の倍波をとることに成功した。それを光源にしてチトクロムCのチロシン脱プロトン形の共鳴ラマン線を選択的に観測できた。
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