研究課題/領域番号 |
63618506
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
町田 泰則 名古屋大学, 理学部, 教授 (80175596)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 動く遺伝子 / トランスポジション / Ac因子 / IS_1 / 遺伝変異 |
研究概要 |
転移DNA因子は、さまざまなDNA再編成を引き起こし、遺伝情報の大きな変化の原因の一つとなっている。このDNA転移は、原核生物においてはその頻度を低く保つことによって、また真核生物では発生過程での時期や組織を限定することにより調節されていると考えられている。これらの性質は、必要以上の変異を抑制し生物集団の中で変異を固定拡大していくために重要な意味を持っていると考えられる。我々は、原核生物の転移DNA因子としては、最も小さい因子であるIS1を、また真核生物のものとしては、トウモロコシのAc因子をとのあげ、それらの転移の調節機構を研究している。これまでの研究で、IS1転移にはinsAとinsBの二つの遺伝子領域が必要であるが、insA領域だけが発現するとinsAとinsBの発現を阻害し、転移を抑制することがわかった。つまり、insAタンパク質は、IS1転移を抑制するリプレッサー機能を持っていると考えられる。Ac因子の研究では、これまで、その転移を容易に検出する方法がなかったが、我々は、Ac転移反応が起こるとウイルスの感染が誘発される方法を開発している。今後は、IS1については、リプレッサーとトランスポゼースの発現様式の関係を、Acについては、方法が確立されれば、これを用いてAc転移を調節している要因を探る計画である。
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