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ヘモグロビン遺伝子群における組換え変異と多型の生成機関に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63618517
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

中島 衡  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (70188960)

研究分担者 今村 孝  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (00037368)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードαグロビン遺伝子 / 遺伝子欠失 / 遺伝子多重化 / 遺伝子間不等交差 / マラリア
研究概要

(目的)ヒト成人ヘモグロビンは、97%が、アミノ酸 141個のα鎖と146個のβ鎖からなる、α2β2の4量体の形で存在している。それぞれの遺伝子は、αグロビンは、第16番染色体に、βは、第11番染色体に存在する。αグロビン遺伝子は、約3.7kbの感覚をもった、非常に類似のα2,α1遺伝子座から構成される。このα2とα1の間での遺伝子間不等交差が起こる結果、欠失、多重化がおこるものと考えられている。我々は、日本人一般集団において、遺伝子欠失、多重化の頻度を求め、さらに不等交差領域の遺伝子解析を行うことを目的とし、約650名の遺伝子スクリーニングを行った。(方法)αグロビン遺伝子α2,α1の外側で消化できる制限酵素には、Eco Rl,Bam Hl,Xba lがある。我々は、Eco RlとBam Hlの二重消化による第一次スクリーニングを行った。末梢血白血球よりDNAを抽出、Eco RlとBam Hlの二重消化後、αグロビンのcDNAをプローブとしてサザンブロットを行った。多重化遺伝子は、正常よりも大きいバンドとして検出される。三重化αグロビン遺伝子では、正常より3.7kb大きいバンドとなる。異常のバンドが検出された症例のDNAを、α2とα1との間で消化する制限酵素、Hpa l,Bgl ll,Sac lを用いて同様に第二次スクリーニングを行った。三重化αグロビン遺伝子では、3.7kbの過剰なバンドが検出される。(結果)三重化αグロビン遺伝子は、10例(0.008%)にみられ、欠失例は、認められなかった。(0.0008%>)(結論)αグロビン遺伝子における、不等交差の結果生じると考えられる三重化αグロビン遺伝子は、日本人集団では、約0.8%の頻度で見られ、欠失例よりはるかに多い。種々の調査により、グロビン遺伝子の欠失は、マラリアに抵抗性であることが示唆されているが、マラリアの影響が少ない日本においては、αグロビン遺伝子に関し、遺伝子の欠失は、多重化に比し、不利であると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] HITOSHI,NAKASHIMA: Hum Genet.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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