研究課題/領域番号 |
63618518
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立小児病院 |
研究代表者 |
中込 弥男 国立小児病院, 小児医療研究センター・先天異常研究部・部 (30000235)
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研究分担者 |
中堀 豊 国立小児病院, 小児医療研究センター・先天異常研究部, 研究員 (10172389)
山田 正夫 国立小児病院, 小児医療研究センター・遺伝染色体研究室, 室長 (40124218)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | DNA多型 / 制限酵素断片長多型 / 染色体 / ヒト遺伝子 / 民族 / 人種 / 日本人 / 欧米人 |
研究概要 |
制限酵素によるDNA断片長の多型(RFLP、またはDNA多型)は遺伝子の座位を決定する上で極めて有効なマーカーである。主としてDNA多型マーカーを使用して10cM程度の間隔でヒト遺伝子地図が作成され、原理的にすべての遺伝子との連鎖検定が可能となり、実際生化学的には全く解明できないかったいくつかの遺伝病の病因遺伝子がマップされた。この方面の研究は主として欧米で先行したため、DNA多型と示すプローブのほとんど全てが欧米人のDNAを組込み、欧米人集団を検定して樹立分離されたものである。欧米人集団で2〜3種類の対立遺伝子を示すと報告されている合計70クローンを収集し、60〜120人規模の日本人集団で多型を検討し、次の結果を得た。1.日本人集団で欧米人集団と同様な多型が検出され、かつ対立遺伝子頻度にほとんど差が無かったクローン、44種類。2.日本人集団で欧米人集団と同様な多型が検出されたが、その対立遺伝子頻度に大きな差があったクローン、15種類。3.日本人集団で基本的に多型を示さず、欧米人集団で見られる対立遺伝子のうちの1種類がほぼ1.00の頻度であったクローン、6種類。4.日本人集団で検出された多型は欧米人集団に報告されている多型と異なったクローン、5種類。ただしこの内の3種類については、我々の研究室で欧米人のDNAを解析した結果から、原報の結果が誤っていると推定された。また多種類の対立遺伝子を検出するVNTRプローブについても日本人集団の多型を検出し、欧米人集団の多型と比較した。これらの結果が一定量集積できれば、ヒトの進化、人種の分化、民族の起源の研究に重要な基礎的データーとなると期待している。
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